これで何ができるか
気になったURLを1行足すだけで、AIに調べさせるは、このサイトでいちばん転用の利く形です。テキストファイルに1行足すだけ。あとは毎朝1件ずつ片づいていきます。
その記事は「終わった行は消さずに、印を付けて残させる」と勧めています。その印が、翌日のAIにちゃんと読まれるのかは、一度も測っていませんでした。
この記事はそこを測ります。架空の待ち行列を2本(調べもの用と、返信の下書き用)作り、それぞれ12行(- [x] 済み4行 / - [!] 前回できなかった2行 / - [ ] 未処理6行)。未処理6行のうち2行は、資料が取れていなくてどう頑張っても処理できない行です。並び順は固定してあり、1回転目は必ず成功し、2回転目で必ず「できない行」が先頭に来るようにしてあります。
🔑 2回転のやり方が、この記事の肝です。1回転目に返ってきた「更新後の待ち行列の全文」を、そのまま2回転目の入力にしました。自動実行では返事の文章は捨てられ、ファイルだけが明日に渡るからです。4つの指示文を材料2本 × 各2回 = 16系列、各系列2回転で全32回通しています。
分かったことは3つです。
① 見立ては外れました。測りはじめた動機は「失敗した行にも済が付いて、その行は永久に飛ばされるのでは」でしたが、32回とも、処理できない行に済の印は付きませんでした。済にした行が翌日また未処理に戻ることも、動かしてはいけない6行が変わることも、行が消えることも0件です。印を付けさせる、という元の勧めは、この形では正しかったわけです。
② 壊れたのは、縛りを足したほうでした。毎日回すなら書式を固定したくなります。ところが「印は - [x] に固定。ほかの行は1文字も変えないで」を足すと、こうなりました。ほかの行は1文字も変えないでと縛った4系列のうち3系列で、処理できない行が - [ ] のまま、同じ位置に残りました。翌日もまた先頭で引っかかります。
③ AIは気づいていて、届かない場所に書いていました。その3系列でも、AIは返事の文章のほうにはこう書いています——「『ほかの行は1文字も変えないでください』とのご指示なので、こちらの判断で - [!] に書き換えることはせず、- [ ] のまま残してあります」。自動実行では、この文章は捨てられます。
前提
| かかる時間 | 30分。待ち行列を作る前に1回だけやります |
| 費用 | 無料。無料のチャットAIで足ります |
| 必要なもの | ブラウザで使えるAI(ChatGPT・Claude・Geminiなど)と、テキストファイル1つ |
| プログラミング | 不要。ファイルは箇条書きのメモで構いません |
⚠️ 待ち行列そのものの作り方は気になったURLを1行足すだけで、AIに調べさせるにあります。この記事は、それを毎日ひとりでに回す形にしたときの話だけを扱います。決まった時刻に走らせる仕掛けは毎日決まった時刻にAIを動かす仕掛けを作らせるです。
📌 プログラムを書く人向けの「二重処理」の話ではありません。AIニュースを自動で集めるやYouTubeの動画を毎日要約させるで出てくる「同じものがまた届く」は、プログラムが持っている既読の記録の話です。この記事が扱うのは、プログラムを書かない人が実際に組む形——つまりAIが毎回テキストを書き換える形です。
AIへの頼み方
1. まず、そのまま頼んでみる
待ち行列の全文を貼って、こう頼みます。材料2本 × 各2回 × 2回転=8回通しました。
8回とも、新たに済になった行はちょうど1件。動かしてはいけない6行も、12行という行数も、そのままです。
なぜ「更新後の全文」まで書かせるか=これが無いと、明日に渡すものがありません。差分だけ言われても、自分でファイルに反映する手間が残り、自動化になりません。それに、全文が返ってこないとこの記事の測定そのものが成り立ちません。
🔑 意外だったのはここです。そのまま頼んだ4系列は、2回転目でぶつかった「できない行」に、4系列とも自分から - [!] を付けました。指示文には - [!] と一度も書いていません。待ち行列にもとから - [!] の行が2件あるのを見て、それに倣っています。返り自身がこう書いていました——「内田様・松本様に - [!] が付いているので、高橋様も本来はその仲間だと思います」。
2. 毎日回すために書式を固定すると、ここで壊れる
素朴な形は書式がぶれるので、自動化ではまずこう縛りたくなります。8回通しました。
書式は完全に守られました。印は8回とも - [x] ちょうど。動かしてはいけない行の変化も0件です。
🚨 そのかわり、4系列のうち3系列で、処理できない行の行き先が消えました。- [ ] のまま、同じ位置に残ります。1件は処理されるので、出来上がりだけ見ると毎日ちゃんと進んでいるように見えます。
なぜこうなるか=「ほかの行は1文字も変えないでください」が、できない行に印を付ける道を塞いだからです。AIは処理していない行を勝手に触れなくなります。これはAIに「ついでに整理しておきました」と言わせない頼み方と同じで、禁止だけを渡すと、止めたくないものまで一緒に止まります。
3. できない行の行き先を、印で作る
塞いだ道を開け直します。8回通しました。
4系列とも - [!] が戻りました。済の誤付与0件・済にした行の再処理0件・動かしてはいけない6行の変化0件・行の消失0件も、8回とも保たれています。
📌 足したのは2文です。前半だけでは足りません——「- [x] にはしないでください」という禁止だけを渡すと、また行き先が消えます。禁止と受け皿は、必ず対で書いてください。
4. 行き先を「置き場所」で渡すと、縛りとぶつからない
同じ受け皿を、印ではなく位置で渡す形も試しました。8回通しました。
4系列とも、できない行が12番目(いちばん下)へ移りました。印のほうは3系列で - [ ] のままですが、位置が動いているので明日は先頭に来ません。
🔑 こちらのほうが縛りと相性がいい=「印は - [x] に固定」という縛りを1文字も緩めずに、行き先だけ作れます。⚠️ ただし印を数えるだけの検査では「ただ飛ばしただけ」と見分けがつきません。私も最初、印だけを見て「受け皿が効いていない」と読み違えました。位置まで見てください。
5. どちらを選ぶかは、翌日どうしたいかで決める
3番と4番は、翌日の動きが違います。
| できない行の翌日 | 向いている場面 | |
|---|---|---|
3番(- [!] を付ける) |
同じ位置に残る。目に入り続ける | 自分で直すつもりがあるもの(資料を取り直す、送り主に聞く) |
| 4番(いちばん下へ移す) | 先頭から消える。列は毎日進む | 直せないかもしれないもの。とにかく止めたくない場合 |
⚠️ 4番だけにすると、下に溜まった行を誰も見なくなります。週に1回、いちばん下だけを見る日を決めてください。ここは自動化できません。
6. もう何日か回してしまったなら、この2文だけを足す
「行き先を決めずに、もう1週間まわしてしまった」という場合です。待ち行列の下のほうに、- [ ] のまま素通りされ続けた行が溜まっています。指示文を全部書き直さなくても、この2文を足して1日走らせれば足ります。
これは3番の後半をそのまま取り出したものです。実測では、この2文がある4系列は4系列とも - [!] が付きました。
📌 この記事の32回では、済にした行が翌日また未処理に戻ったことは0回でした。ただし、それはこの材料でそうだった、というだけです。自分の待ち行列で確かめたいときは、2日ぶんのファイルを新しい会話に並べて貼り、自動処理を置く前に2回見比べるの手順を当ててください。⚠️ 同じ会話ではやらないでください。自分の書いたファイルを自分で採点する形になります。
うまくいかないときの言い直し方
待ち行列が毎日同じ行で止まっている
2番の症状そのものです。その行は資料が取れていない可能性が高いので、3番か4番を足してください。⚠️ AIを責める前に、その行の資料を自分で見てください。実測では、AIは32回とも正しく「処理できない」と判断していました。止まっているのは、たいてい材料の側です。
「1件だけ」と言ったのに、まとめて処理される
この実測では16系列とも1件ちょうどで、崩れませんでした。もし崩れるなら、待ち行列が長すぎて「1件」の重みが薄まっている可能性があります。処理させる件数を増やすと、済の印だけが増えて中身が薄くなるのはブログ副業の下調べを毎朝ひとりでに走らせる記事で実測済みなので、1件のまま回してください。
できない行を、いちばん下へ移す形にしたい
4番の一文を足します。位置で受け皿を作る形です。
⚠️ 「移して」だけでは足りません。理由を書かせないと、下に溜まった行を見たときに、なぜ落ちたのかが分かりません。
AIが「飛ばしました」と言うが、ファイルには何も残っていない
返事の文章には書いてあるのに、ファイルには残っていない——これがこの記事でいちばん怖い型です。自動実行では文章のほうが捨てられます。3番か4番を足して、ファイルの側に残る形にしてください。
📌 見分け方は簡単で、返事を全部消して、更新後のファイルだけを見てください。それだけ見て何が起きたか分かるなら大丈夫です。分からないなら、その情報は明日には無くなっています。
印の書き方を、AIが勝手に変える
この実測では起きませんでした(新たに付いた印は全部 - [x] ちょうど)。ただし素朴な頼み方でも守られたのは、待ち行列にお手本が並んでいたからかもしれません。新しくファイルを作るときは、最初の数行を自分で - [x] と - [!] の形で書いておいてください。指示文で教えるより、ファイルの中に1行お手本を置くほうが効く場合があります。
応用・次の一手
手で1回やって良かったものを、置き場所と時刻を決めて自動にする——その最後の一歩がこの記事です。順番はこうなります。
- 気になったURLを1行足すだけで、AIに調べさせるで、手で1回まわす
- この記事の3番か4番で、できない行の行き先を決める
- 毎日決まった時刻にAIを動かす仕掛けを作らせるで、時刻を決めて置く
- 毎朝のAIは材料が1日古い日も同じ顔で結果を返すで、入り口の材料を毎回点検する
⚠️ 2番を飛ばさないでください。飛ばすと、できない行が毎日先頭で引っかかるか、静かに飛ばされ続けます。どちらも、出来上がりだけを見ているかぎり気づけません。
📌 この記事が実測していないこと=3日目以降です。2回転までしか回していないので、下に溜まった行が10日後にどうなっているかは分かりません。実際に回す人は、1週間たったところで待ち行列の全文を1回読んでください。
次の一手は、待ち行列のファイルを1つに保つことです。AIに新しいファイルを作らせず、同じファイルを毎日書き換えさせてください。⚠️ ファイルが増えると、どれが最新か分からなくなり、済の印そのものが意味を失います。