この記事で分かること
このサイトの副業の金額は、これまで全部「月数万円」の帯でした。この記事は初めて、月数十万円の帯(準本業帯)を、式と前提を全部見せて書く回です。題材は前の記事で確かめた「AIの回答・資料を評価する時間制の仕事」で、式は1行です。
月の受け取り=時給 × 週の時間 × 52 ÷ 12。時給は案件の表示($33.58)、週の時間はこちらが置く前提。この式で帯を動かすのは「週の時間」だけです。
先に断っておきます。この記事は運営者が働いた記録ではありません。単価は2026年9月18日にMercorの一覧に表示されていた1案件の数字で、相場ではありません。円は1ドル150円と置いた前提の換算で、実際の換算は支払い時に Stripe か Wise が行います。
式の部品——どれが出典で、どれが前提か
| 部品 | 値 | 出典か前提か |
|---|---|---|
| 時給 | $33.58 / hour | 出典(Mercor の案件「PDF Annotation & Transcription Experts – Japanese」の表示・2026-09-18確認) |
| 週の時間 | 5・10・20・40時間 | 前提(こちらが置いた。仕事がその時間ぶん割り当てられる根拠は無い) |
| 月への換算 | ×52÷12 | 算数(週払いを月に直す) |
| 為替 | 1ドル150円 | 前提(原文は「Your payment provider (Stripe or Wise) converts USD to your local currency at the time of payout.」) |
| 引かれるもの | 通常の振込は無料・即時振込は1.0% | 出典(Payments・2026-09-18確認)。この記事の数字には含めていない |
4段のはしご
| 週の時間(前提) | 週の受け取り | 月(×52÷12) | 1ドル150円なら | 帯 |
|---|---|---|---|---|
| 5時間 | US$167.90 | US$728 | 約109,000円 | 副業帯 |
| 10時間 | US$335.80 | US$1,455 | 約218,000円 | 副業帯の上のほう(JILPT の副業者の中央値と同じ作業量) |
| 20時間 | US$671.60 | US$2,910 | 約437,000円 | 準本業帯 |
| 40時間 | US$1,343.20 | US$5,821 | 約873,000円 | 本業の作業量(副業ではない) |
週20時間で月US$2,910。1ドル150円なら約43.7万円で、このサイトが「準本業帯」と呼ぶ月数十万円に入ります。ただしこの1行は「週20時間、毎週、仕事があり続ける」前提の上に立っています。
週20時間は、どれほどの量か
前提の重さを、公的な調査の分布で示します。JILPT(労働政策研究・研修機構)の調査シリーズNo.245「副業者の就労に関する調査」(2022年10月実施・副業者1万1,358人・インターネット調査)の図表2-4-14に、副業の1週間あたりの実労働時間の分布があります(本文PDFを2026-09-18に取得して確認)。
| 週の実労働時間 | 5時間未満 | 5〜10 | 10〜20 | 20〜30 | 30〜40 | 40時間以上 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 副業者に占める割合 | 22.3% | 27.6% | 26.7% | 11.0% | 4.7% | 7.8% |
中央値は10時間、平均は14.3時間です。週20時間以上は 11.0+4.7+7.8=23.5%。「週20時間」は、副業者の中央値の2倍で、副業者の4人に1人より多い作業量です。準本業帯の金額は、この重さの前提と一緒にしか書けません。
この分布は上振れしている可能性があります。調査の本文自身が「副業を『行った週』のみの平均で回答していると思われるものも一定数みられた」と注記しています。週20時間以上の23.5%は「少なくともそれくらいの人がそう答えた」以上には読まないでください。
「毎週、仕事があり続ける」は前提であって出典ではない
式のいちばん弱い部品は、時給でも為替でもなく「週20時間ぶんの仕事が来続けるか」です。これは出典で埋められません。分かっているのは2つだけです。
- 案件文は続く保証を書いていません。「Projects can be extended, shortened, or concluded early depending on needs and performance.」(案件は延長も短縮も早期終了もある)
- 案件は実際に消えます。同じ検索語「Japanese」で2026年9月16日・18日朝・18日夕方の3回一覧を開いたところ、$18 / task の案件と弁護士の案件が2日で消え、$33.58/時の案件は「今月の採用」が118から217に増えていました(前の記事に表があります)
週20時間の推定を「月43万円の副業」と読み替えないでください。案件が短縮されれば、式の「週の時間」がゼロになる月があります。
引かれるもの・換算・契約の形
- 振込——通常の振込(Standard Payout)は「Free」、即時振込(Instant Payout)は「1.0% fee」。初回だけ「Stripe requires a 7-day holding period on your first payout.」(7日の保留)
- 為替——契約はUSD建て。「Your payment provider (Stripe or Wise) converts USD to your local currency at the time of payout.」=円の額は支払いのたびに変わる。この記事の1ドル150円は前提
- 時間の数え方——時間制の案件は「Use the total from your Mercor Spend page — Insightful's "this week" may differ」=監視ソフト(Insightful)で計測された時間が元になる。自己申告ではない
- 契約の形——「You will be engaged as an independent contractor.」(雇用ではなく個人の請負)。確定申告の要否や所得の区分はこの記事では扱いません。税理士か税務署で確かめてください
推定——週の時間を前提にした4段
同じ式を自分の数字で
- 時給——Mercor の一覧を自分で開き、今日表示されている案件の単価に置き換える(この記事の$33.58は9月18日の1案件)
- 週の時間——自分の空き時間ではなく、自分の作業の記録から出す。副業者の中央値は週10時間
- 為替——今日の相場に置き換える。1ドル150円はこの記事の前提
- 続くか——案件の本文の「Contract and Payment Terms」を読む。「concluded early」の一文があるかを確かめる
この記事は「本気で稼ぐ式」の6本目で、作業量が前提の型です。会員制(人数)・講座(本数)・件数(ココナラ)と違い、時間制はいちばん式が単純で、いちばん前提が重い——週20時間を毎週、というのがそれです。
出典一覧
すべて2026-09-18に開いて確認しました。
- Mercor: 案件一覧(案件「PDF Annotation & Transcription Experts – Japanese」・$33.58 / hour)・Payments(支払いの規定)
- JILPT: 調査シリーズNo.245「副業者の就労に関する調査」本文PDF(図表2-4-14・図表2-4-21・2022年10月実施)
- 3回の観測の写し: docs/evidence/_raw/mercor-japanese-listings