この記事で分かること

「本気で稼ぐ式」の最後は、月百万円超の帯——このサイトが事業帯と呼ぶ場所です。ここまでの6本は「単価 × 前提」の式で書けました。この帯は書けません。事業帯で変わるのは金額の桁ではなく構造で、①お金の出どころ ②売る側の立ち位置 ③税の扱い、の3つが副業帯と別物になります。この記事はその3つを、制度の原文で引いたものです。

先に断っておきます。この記事は運営者がこの帯で稼いだ記録ではありません。「あなたも到達できる」とも書きません。書けるのは、制度側に書いてある数字と、その帯に到達する人の割合だけです。

①お金の出どころ——補助金は「導入する会社」に入る

法人向けに「AIの使い方を教える」代金の半分を、国が持つ枠組みが実在します。デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)の通常枠です(公式ページ・2026-09-18確認・公募要領の表示「更新日:2026年8月28日」)。

デジタル化・AI導入補助金2026(旧IT導入補助金)通常枠のお金の流れと、売る側の登録形態を示した図。上段は3つの箱で、国(事務局)が補助率1/2以内・2/3以内、補助額5万円以上〜450万円以下(1プロセス以上/4プロセス以上)を、導入する中小企業(申請者)に補助し、補助金を受け取るのはその会社で、対象はソフト・クラウド利用料(最大2年分)と導入コンサル・研修・保守。中小企業がIT導入支援事業者に支払い、支援事業者は法人(単独)かコンソーシアムで、汎用プロセスのみは不可=自動化ツール単体では申請できない。下段は登録形態で、原文に「登録形態は「法人(単独)」「コンソーシアム」の2つ」とあり個人事業主の単独登録はどちらにも無く、「単独で要件を満たすことができない法人および個人事業主等は、構成員の要件を満たしていれば構成員として参画できます」とあるので個人事業主はコンソーシアムの構成員としてのみ関われる。公式ページの記載を2026年9月18日に確認(公募要領の更新日は2026年8月28日)。下の枠には、AIの使い方を教える代金(導入コンサルティング・導入研修)が補助対象の役務として名指しされていること、最大450万円は導入する会社への補助で売る側が受け取る額ではなく売る側の額はこの制度に書いていないこと、個人が補助金付きで売る形は無く法人の側に立つか幹事社のコンソーシアムに構成員として入るかの2つであることが書かれている。
補助金は導入する会社に入り、会社が支援事業者に払う。個人事業主は右端の箱に単独では入れません。

原文の言い回しのまま引きます。

  • 補助率・補助額——「補助率 1/2以内、2/3以内※1」「補助額 1プロセス以上 5万円以上150万円未満/4プロセス以上 150万円以上450万円以下」
  • 補助の対象——「ソフトウェア購入費、クラウド利用料(最大2年分)」に加えて、役務として「導入コンサルティング・活用コンサルティング」「導入設定・マニュアル設定・導入研修」「保守サポート」
  • 制限——「汎用プロセスのみは不可」(汎用・自動化・分析ツール単体では申請できない)
  • 日程——「5次締切分 締切日 2026年9月29日(火)17:00」「交付決定日 2026年11月9日(月)(予定)」

「導入コンサルティング」「導入研修」が補助対象の役務として名指しされている。このサイトが書いてきた「頼み方」を会社に教える仕事は、この制度の中では補助の対象です。

ただし最大450万円は「導入する会社」への補助であって、売る側が受け取る額ではありません。売る側がいくら受け取るかは、この制度のどこにも書いてありません。この記事の金額ブロックも、その線を守っています。

需要の側——「効果的な活用方法がわからない」が懸念の1位

売り手の宣伝ではなく、公的統計で需要を言えます。総務省の令和7年版 情報通信白書「企業におけるAI利用の現状」(原文・2026-09-18確認)から、本文の言い回しのままです。

  • 「日本では、「積極的に活用する方針」「活用する領域を限定して利用する方針」を定めている企業の比率は、2024年度調査では49.7%となり、2023年度調査(42.7%)と比較して増加していた。」
  • 「日本国内の状況について企業規模別にみると、中小企業では特に「方針を明確に定めていない」との回答が多く、約半数を占める。」
  • 「何らかの業務で生成AIを利用していると回答した割合は、日本で55.2%(「業務で使用中」と回答した割合)であった」「「メールや議事録、資料作成等の補助」に生成AIを使用していると回答した割合は、日本で47.3%」
  • 懸念——「日本では、「効果的な活用方法がわからない」が最も多く、次いで、「社内情報の漏えい等のセキュリティリスク」「ランニングコストがかかる」「初期コストがかかる」」

中小企業の約半数に方針が無く、懸念の1位が「効果的な活用方法がわからない」。「使い方」そのものが商品になる根拠は、公的統計の側にあります。ただし白書の国別比較の数値は図表の中にあって本文には無いので、ここには引いていません。

②売る側の立ち位置——個人は単独で窓口になれない

補助金を使って導入する会社の相手は「IT導入支援事業者」です。その登録の形は、公式ページ(IT導入支援事業者について・2026-09-18確認)にこう書いてあります。

「IT導入支援事業者の登録形態は「法人(単独)」「コンソーシアム」の2つの登録方法があり」「単独でIT導入支援事業者としての要件を満たすことができない法人および個人事業主等は、構成員の要件を満たしていれば構成員として参画できます。」

個人事業主は、単独では窓口になれない。関われる形は、法人が幹事社になるコンソーシアムの「構成員」だけです。「個人が補助金付きで売る」形は、この制度にはありません。書けるのは「法人の側に立つか、法人と組む」という構造までです。

AIに聞くと、どこまで当たるか

構造の部分だけは、AIに聞いても当たるのかを確かめました。ウェブ検索を切ったAI(独立に3回実行・2026-09-18)に、次の1文を送りました。

個人事業主として、デジタル化・AI導入補助金(旧IT導入補助金)のIT導入支援事業者に、単独で登録できますか。できない場合、どういう形なら関われますか。
IT導入支援事業者に個人事業主が単独で登録できるかをAIに3回聞いた結果を並べた表。上5行は原文と一致した回数で、単独登録はできない(法人のみ)と述べたのが3/3、コンソーシアムの構成員なら関われると述べたのが3/3、補助を受ける側(申請者)にはなれると述べたのが3/3、申請代行は不正扱いに触れたのが3/3、登録要領で確認をと断ったのが3/3で、いずれも緑。下1行は開いた原文に無い細目(gBizID・決算書など)を足した回数で3/3の赤。下の枠には、構造は3/3で原文と一致したこと、3回とも細目を足したが担当が開いた2ページには無く正しいかは登録要領で確かめること、関われるかはAIに聞いてよいが何が要るかは年度の登録要領を開くことが書かれている。
構造は3回とも当たり、細目は3回とも足しました。
3回中 回数
単独登録=できない(法人のみ)と述べた 3/3
コンソーシアムの構成員なら関われると述べた 3/3
補助を受ける側(申請者)にはなれると述べた 3/3
「申請代行は不正扱い」に触れた 3/3
「登録要領で確認を」と断った 3/3
開いた原文に無い細目(gBizID・決算書など)を足した 3/3

「関われるか」はAIに聞いてよい。構造は3回とも原文と一致した。「何が要るか」は年度の登録要領を開く——3回とも、担当が開いた2ページには無い細目を足したからです。細目が間違いとは言えません。開いた原文で確かめられない、というだけです。

③税の扱い——年1,000万円で消費税の線を越える

事業帯(月百万円超=年1,200万円)は、消費税の課税事業者の線を必ず越えます。国税庁のタックスアンサー No.6501「納税義務の免除」(原文・2026-09-18確認)の言い回しのままです。

  • 「その課税期間の基準期間(個人事業者の場合はその年の前々年…)における課税売上高が1,000万円以下である場合には、原則として、納税義務が免除されます。」
  • 「課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下であっても、適格請求書発行事業者の登録を受けている場合には、納税義務は免除されません。」
  • 「特定期間における課税売上高が1,000万円を超える場合には、基準期間における課税売上高が1,000万円以下であっても、納税義務は免除されません。」「個人事業者の場合は、その年の前年の1月1日から6月30日までの期間」

この節は「線がここにある」という下ごしらえだけです。自分がどちら側かの判断は、税理士か税務署で確かめてください。この記事は税務の助言ではありません。法人に売る場合は、相手が適格請求書(インボイス)を求めることも多く、それが2つ目の引用の「登録を受けている場合」に関わります。

到達するのは、ごく一部

この帯を「あなたも」とは書きません。副業者の側で、月20万円以上を得ている人の割合が公的な調査にあります。

この帯(事業帯・月百万円超)の金額は、出典のある数字だけを書きます。売る側の受け取り額の推定は書きません(単価の出典が無いため)。書けるのは①補助率「1/2以内、2/3以内」・補助額「1プロセス以上 5万円以上150万円未満/4プロセス以上 150万円以上450万円以下」(導入する会社に入る額。出典: デジタル化・AI導入補助金2026 通常枠・2026-09-18確認)②補助率1/2で逆算した1件の規模の目安=補助対象経費が10万円以上300万円未満(1プロセス)/300万円以上900万円以下(4プロセス以上)。これはソフト代やクラウド利用料を含む会社側の総額で、売る側の取り分ではありません ③消費税の線「課税売上高が1,000万円以下である場合には、原則として、納税義務が免除されます」(出典: 国税庁 No.6501・2026-09-18確認)。 到達する人の割合: 副業で月20万円以上を得ている人は、副業者1万1,358人の調査で10.8%(20万〜25万円未満3.9%+25万円以上6.9%)です(出典: JILPT 調査シリーズNo.245「副業者の就労に関する調査」本文PDF 図表2-4-21・2022年10月実施のインターネット調査・2026-09-18確認)。月百万円超はさらにその上で、割合の出典はありません。この帯の数字は制度の条件であり、収益の見込みではなく、収益を保証するものではありません。

3つの線を、まとめて

副業帯(月数万円) 事業帯(月百万円超)
お金の出どころ 買い手・発注者の財布 会社の稟議。補助金が1/2〜2/3を持つことがある
売る側の立ち位置 個人で出品・応募 法人か、法人のコンソーシアムの構成員
課税売上高1,000万円以下なら原則免除 年1,200万円で線を越える
単価 × 前提(6本目まで 単価の出典が無い。書けるのは制度の数字だけ

会社員の読者にとって、この記事がいちばん役に立つのは「売る側」より「自分の会社に導入する側」として読むときかもしれません。補助の対象に「導入研修」があり、懸念の1位が「効果的な活用方法がわからない」なら、社内でAIの使い方を教えることは、外に売るより先に、中で価値になります。副業のお金の3つの流れで言えば、これは③発注者からの型の発注者が会社になり、その会社の後ろに国が付く形です。

出典一覧

すべて2026-09-18に開いて確認しました。