これで何ができるか
noteの手取りは、誰が買ったかで変わります。事務手数料はクレジットカード決済で5%、携帯キャリア決済で15%——同じ1,000円の記事でも、決済手段が違えば引かれる額が違います。そしてその決済手段を選ぶのは、書いた本人ではなく買った人です。
この記事は、「1,000円の記事が3件売れたら手取りはいくらか」をAIに9回聞き、決済手段という「自分では決められない変数」がどう扱われるかを実測したものです。
先に結果を書きます。率を貼らずに聞いた3回は、真の幅(2,025円〜2,295円)とズレた独自の数字を返しました。料率表を貼っただけの3回は、3回とも「決済手段が分からないと確定できません」と自分から書き、6通りの決済手段すべてを正しく計算しました。
前提
| かかる時間 | 15分 |
| 費用 | 無料 |
| 必要なもの | AIとの会話だけ |
| プログラミング | 不要 |
⚠️ この記事は架空の売上件数(3件)で実測しています。実際の金額は、ご自身の売上件数と決済手段の内訳に置き換えて計算してください。手数料率は変わるので、使う前に原文で確かめてください。
AIへの頼み方
1. まず、率を貼らずに聞いてみる(ズレた概算が返る)
3回通しました。3回とも、単一の数字ではなく幅のある概算(「2,400〜2,600円程度」「2,300〜2,550円程度」「2,300〜2,600円程度」)を返しました。一見、幅で答えているように見えます。
🚨 しかし、この幅の中身が違います。真の幅は決済手段6種類の計算結果(2,025円〜2,295円)ですが、3回とも「クレジットカード決済は約15〜17%」「携帯キャリア決済は約20〜25%」という、原文にはない独自の料率で計算していました。3回とも、決済手段が6種類あることには触れず、振込手数料270円という具体額も使われていません(「数百円程度」とだけ)。
2. その数字の前提を聞き返す(前提が無かったと分かる)
1番の2つの会話に続けて(もう1回は直前の数字だけ差し替えて)、2回聞きました。その数字がどの決済手段を前提にしているかを聞き返すと、2回とも「前提を置いていません。」とだけ返りました。
🔑 これは見立てより悪い結果でした。「黙ってクレジットカード決済を仮定しているのでは」と予想していましたが、そうではありません。幅のある数字を出しておきながら、その幅自体がどの決済手段の計算からも来ていませんでした。もっともらしい範囲に見える数字が、実は何にも根拠づけられていない——これが1番の答えの正体です。
3. 料率表を貼るだけ(それだけで、確定できないと自分から言う)
3回通しました。3回とも「貼っていただいた内容だけでは、手取り額を一つの数字には確定できません」と自分から書き、6種類の決済手段すべてを表にして計算しました。数字は3回とも真値と1円単位で一致し(クレジットカード2,295円〜携帯キャリア2,025円)、うち1回は「端数(小数点以下)の扱いが貼った内容に書かれていない」ことまで自分から指摘しました。
🔑 「決まらない変数があれば挙げて」という一文を、まだ足していません。それでも起きています。効いたのは受け皿の一文ではなく、「決済手段は購読者が選ぶためクリエイターは選べません」という一行を含む材料そのものでした。
4. 「決まらない変数があれば挙げて」を足す(結果は変わらなかった)
3番と同じ材料に、一文だけ足しました。
3回通しました。3回とも3番と同じ振る舞い(決済手段を筆頭の「決まらない変数」として挙げ、6種類すべてを正しく計算)でした。
📌 一文を足しても、上乗せの効果は見えませんでした。材料に「クリエイターは選べません」と書いてある時点で、AIはすでにその変数を拾っていたためです。受け皿の一文は、材料が言っていないことを補うためのものであって、材料がすでに言っていることには足しても変わりません。
うまくいかないときの言い直し方
3件がそれぞれ違う決済手段だったとき、合算できるか不安
料率表を貼って、2回通しました。2回とも、1件ずつ事務手数料とプラットフォーム利用料を計算してから合算し(855円+765円+837円=2,457円)、振込手数料270円を1回ぶんだけ引いて2,187円という、同じ正しい答えを返しました。
🔑 1件ごとに計算させると、決済手段が混ざっていても壊れません。不安なら、3件まとめて聞くより先に、この形(1件ずつ決済手段を書く)で聞いてください。
応用・次の一手
📌 料率表を貼らずに聞くと、幅があっても根拠のない概算になります。この記事の1番のように、AIの答えに幅があっても、それだけでは「正しく決済手段の違いを織り込んでいる」証拠にはなりません。3番の指示文のように、原文の料率表を貼ってから聞いてください。
🔁 毎月の集計にも、同じ考え方が使えます。
2回通しました。2回とも、「note管理画面で決済手段別の内訳を見る→料率を確認する→表に転記して計算する→実際の振込額と突き合わせる」という同じ骨格の手順が返りました。同じ「決まった形で毎月繰り返す」型は行が増えても壊れない集計表を作るにもまとめてあります。
📌 この連載の前の回はこちらです。noteで売る前に、引かれる手数料を原文で確かめるは、料率そのものをAIの知識だけで聞いた実測です。あちらは6種類のうち2種類しか出てこず、こちらも1番(率を貼らない)で同じことが起きています。原文を貼ることの効き目は、両方の記事で一致しています。
📌 契約額から手取りを出す記事もあります。副業の手取りを契約額から出すは、クライアントから直接入る契約額からの源泉徴収の話です。プラットフォームが引く側であるこの記事とは、決まっていない変数の種類が違います(あちらは税込・税抜の読み方、こちらは決済手段)。
⚠️ この記事の数字はAIの回答についての実測です(全9回=3通り×各3回+前提確認2回・決済手段が混ざるケース2回・自動化2回)。生の返りと照合コードは docs/evidence/note-payout-depends-on-payment-method.md に全文置いてあります。手数料の率そのものは、原文(コンテンツを販売する際に引かれる手数料)から転記したもので、使う前にご自身で開いて確かめてください。