これで何ができるか
noteとKindleとYouTube、複数の副業先から入る収入を、毎回それぞれ別に計算しなくても、1回のメッセージにまとめて手取り表を作らせられます。心配なのは、プラットフォームごとに違う料率(noteの決済手数料・Kindleのロイヤリティ率・YouTubeの分配率)が、行をまたいで入れ替わってしまわないかです。
架空の3プラットフォームの売上を1つのメッセージにまとめ、「それぞれの手取りと、今月振り込まれるか」を6通りの聞き方で計15回試しました。結論から書きます。料率が行をまたいで混ざった回は、15回中0回でした。note の5%、Kindle の35%、YouTube の45%は、まとめて聞いても取り違えられません。
🚨 ただし、材料に書いていない「Kindleの振込条件」だけは別でした。対策なしで聞いた6回(まとめた3回・単独3回)のうち5回で、実在のKindle(KDP)について「約2か月後に振り込まれる」のような、材料には無い話を作って埋めました。「示されていない情報は補わないでください」と一文足すと、まとめても単独でも合わせて7回中0回に止まりました。
前提
| かかる時間 | 20分 |
| 費用 | 無料 |
| 必要なもの | 複数プラットフォームの売上メモと、各社の手数料・分配率の表 |
| プログラミング | 不要 |
この記事で使う料率は、すべて既存の3本で原文から確認済みの数字をそのまま使っています。新しい料率をここで確認したわけではありません。使う前に、必ずご自身でも原文を開いて確かめてください。
- note: noteの手取りを、売値と決済手段から式で出す(事務手数料5%・プラットフォーム利用料10%・振込手数料270円/回・振込申請は売上1,000円以上)
- Kindle(KDP): Kindleの印税を式から出す(70%ロイヤリティは価格帯250〜1,650円かつKDPセレクト登録が条件。対象外は35%)
- YouTube: YouTubeの入金しきい値が分かる(ウォッチページ広告55%・Shorts45%・振込最低額8,000円)
口座番号や実在の取引先名は貼らないでください。この記事はすべて仮の数字・仮の作品名で試しています。
AIへの頼み方
1. まず素朴に、3件まとめて聞く
架空の売上と、3社ぶんの料率表を1回のメッセージに全部入れて聞きました。
3回通しました。3回とも、料率の取り違えはありませんでした。note は事務手数料5%とプラットフォーム利用料10%(手取り684円)、Kindleは登録なしなので35%(約223円)、YouTubeはShortsなので45%(4,050円)——3社の数字が行をまたいで入れ替わることはありませんでした。振込条件の判定も、note(売上1,000円未満で今月不可)とYouTube(残高8,000円未満で繰越)は3回とも正確でした。
🚨 ただし3回中2回は、材料に無いKindleの振込条件について、実在のKDPの話を自分から補いました。1回は「実際のKDPには通常『支払い保留の最低額』制度がありますが、今回の設定ではその数値が与えられていないため、ここでは断定しません」と踏みとどまりましたが、残り2回は「実際のKDPでは売上発生月のおよそ2か月後にまとめて振り込まれる運用が一般的です」のように、確認していない具体的な話を添えました。
2. 「示されていない情報は補わないで」を足す
1番の末尾に、一文だけ足しました。
3回通しました。この一文を足した3回では、Kindleの振込条件について3回とも「示されていない」とだけ答え、実在KDPの話を補うことはありませんでした。料率の計算(684円・約223円・4,050円)は変わらず正確なままです。一文を足しただけで、1番の3回中2回あった作り話が0回になりました。
3. 対比:Kindleだけ単独で聞くとどうなるか
まとめる効果なのか、それとも実在名を出すこと自体が効いているのかを切り分けるため、Kindleの行だけを取り出して単独で聞きました。
3回通しました。3回とも、材料に無いKDPの支払いサイクルを断定的に補いました。まとめて聞いた1番より、はっきりした言い切りになっています。
🔑 しかも、補った数字が回によって食い違いました。1回目は「発生月の約2か月後(翌々月末頃)」、2回目は「売上が発生した月の約60日後」、3回目は「売れた月の約2ヶ月後」——似た数字ですが3回とも表現が違い、どれも担当が確認した公式ページには記載がありません。確認していない数字を、聞くたびに違う言い方で言い切っています。他の2社(note・YouTube)の情報が横に無いぶん、Kindle単独のほうが「知っていることは全部話そう」という向きに強く傾いたように見えます。
4. 単独でも同じ一文を足す
3番と同じ材料に、2番と同じ一文を足しました。
2回通しました。Kindleだけ単独で聞く形でも、2回とも「示されていない」とだけ答え、作り話は出ませんでした。まとめても(2番)単独でも(4番)、同じ一文が同じように効いています。組み合わせ方を変えても、この一文の効き目は変わりませんでした。
5. 「今月振り込まれるものだけ」に絞って聞く
実務では、知りたいのは全部の内訳より「今月いくら入るか」のほうが多いはずです。絞り込んだ聞き方でも崩れないかを確かめました。
2回通しました。2回とも「今月振り込まれるものはゼロ」という正しい結論に到達しました。noteは売上1,000円未満で申請不可、Kindleは振込条件が示されていないため判断不能、YouTubeは残高が最低額8,000円未満で繰越——理由の中身も3件とも正確でした。聞き方を絞っても、料率の取り違えや作り話は出ませんでした。
うまくいかないときの言い直し方
実在サービス名を出すと、書かれていない話まで補ってしまう
3番で見たとおり、Kindle・KDPのような実在の固有名詞を出すと、材料に無い運用ルールを「一般的な話」として補われることがあります。しかも、その話の数字は回によって違うことがあります(「約2か月後」「約60日後」)。直し方は2番・4番で使った一文です。
この一文を、材料をまとめる・単独で聞く・絞って聞くのどの形に足しても、この記事の実測では作り話は出ませんでした(2番・4番・5番の合わせて7回)。振込のタイミングや金額を含む返答をもらったら、「これは材料に書いてあった数字か、それとも一般論として補われたものか」を毎回見分けてください。同じ「実在名を出すと補われる」現象は、案件のAI利用ルールを、別サイト名でも確かめるでも規約の中身について起きています。
まとめた行のどれが正しく計算されたか不安なとき
この記事の実測では料率は一度も混ざりませんでしたが、架空の材料は3行だけです。行数が増えたり、料率表が複雑になったりすると別の結果になる可能性はあります。不安なときは、1番の指示文の末尾に「プラットフォームごとに、使った料率の名前と数字を明記してください」と足して、検算できる形で返させてください。合わせた入金の取り違えという別の見落としについては入金の合算を見抜く記事も参考になります。
応用・次の一手
毎月やるなら、2番の一文を含めた形を保存版にしてください。外すと、Kindleのように条件を渡していないプラットフォームがあるたびに、作り話が混ざるリスクが戻ります。
2回通しました。2回とも、「各プラットフォームの管理画面で当月実績を確認する→元データだけを転記する→手数料・分配率の表を貼り直す→計算させる→元の数字と見比べる→保存する」という同じ骨格の手順が返りました。「元データだけ転記して、料率表は毎回貼り直す」という組み立ては2回とも共通しています。同じ「決まった形を毎月繰り返す」型は行が増えても壊れない集計表を作るにもまとめてあります。
📌 この記事で使った料率は3本の記事の続きです。noteの手数料はnoteの手取りを、売値と決済手段から式で出す、KindleのロイヤリティはKindleの印税を式から出す、YouTubeの分配率と振込しきい値はYouTubeの入金しきい値が分かるで、それぞれ原文から個別に確認したものです。この記事は、その3本を1つの表にまとめて聞いたときに何が起きるかを見た回です。
⚠️ この結果は、この架空の3行・6通りの聞き方・計15回での実測です。「複数プラットフォームをまとめても絶対に安全」と一般化せず、プラットフォームが増えたり金額の桁が変わったりしたときは、2番の一文を必ず添えて使ってください。今回の生の返りと集計は docs/evidence/multi-platform-payout-table.md に全文置いてあります。