これで何ができるか
副業で「納期は中5営業日でお願いします」と言われたことはありませんか。言われた側は、いつを1日目として数えるのか、土日と祝日をどう扱うのかを、毎回自分で決めています。AIに逆算させても同じで、休みの情報を渡さないと、AIも同じように自己流で決めます。
この記事は、受注日から着手日・納品日を逆算させる頼み方を載せます。休みの情報を渡さずに4件の受注日で試したところ、着手日の決め方は3通りに割れました(後述のとおり4件のうち2件は結果が同じで区別できません)。架空の祝日表を渡すだけで、この4件は同じ数え方に揃いました。
前提
| かかる時間 | 15分 |
| 費用 | 無料 |
| 必要なもの | 自分の休みの予定(土日以外の休業日があれば) |
| プログラミング | 不要。指示文をコピーして、休みの日付を書き換えるだけです |
発注元がAIの利用を禁じている場合があります。規約や指示書を先に確かめ、禁じられているなら使わないでください。
AIへの頼み方
1. まず、休みを言わずに聞いてみる
これがいちばん普通の頼み方です。まず何も足さずに聞いてみます。
架空の受注日4件(金曜/祝日前日の月曜/連休直前の金曜/月をまたぐ月曜)でこの言い方だけを試したところ、着手日の決め方は3通りに割れました。金曜と祝日前日の月曜の2件は週末を正しく飛ばして同じ答えになり、この2件だけでは「暦日のままなのか、営業日を数えたのか」を区別できません。残り2件は別々の崩れ方で、連休直前の金曜は土曜日をそのまま着手日として提示し、月をまたぐ月曜は答えた着手日と、実際に納品日の計算に使った日が食い違っていました。AIが間違えているのではなく、休みという材料をこちらが渡していないだけです。材料が無いぶんを、AIはそのつど自己流で埋めています。
2. 休みの日付を渡す
効いたのは、休みの日付を並べて渡すことでした。
同じ4件で試すと、4件とも同じ数え方で答えが揃いました。起算日をいつにするかという文章での説明は一切足していません。休みの一覧という材料さえあれば、数え方の言葉を足さなくても答えは安定する、という結果です。
3. 数え方まで文章で指定してみる(この材料では差が出なかった)
もう一歩踏み込んで、起算日の決め方まで文章で書き足すとどうなるかも試しました。
同じ4件で試したところ、返ってきた答えは手順2とまったく同じでした。この4件では、定義文を足したことによる違いは出ませんでした。「数え方まで細かく書かないと危ない」という思い込みは、少なくともこの材料では当たりませんでした。効いていたのは休みの一覧のほうです。ただし試したのは4件だけなので、「定義文はいつも要らない」とまでは言い切れません。迷ったら手順3の形で渡しておいて損はありません。
うまくいかないときの言い直し方
着手日が土日や祝日と重なっている
休みを渡さずに聞いた結果、着手日が休業日になっていることがあります。あとから直させると、こうなります。
休みと重なっていることは正しく見つけましたが、出し直した納品日はこちらの真値と1日ずれました。着手日を直す過程で、日数の数え方そのものが変わってしまったためです。あとから直させるより、最初から手順2の形で休みの一覧を渡すほうが安定します。このやり方は記事には載せますが、おすすめの直し方としては採用していません。
数え方があっているか、日付を出す前に確かめたい
いきなり日付を出させず、考え方だけ先に説明させることもできます。
数え方を文章で説明したところで止まり、日付の計算はまだ実行されませんでした。説明が自分の想定と違っていたら、その場で言い直せます。日付をいきなり出されるより、この段階で確認するほうが手戻りが小さくて済みます。
応用・次の一手
案件が複数あるなら、同じ休みの一覧を使ってまとめて計算させられます。
4件とも真値と一致し、抜けもありませんでした。件数が増えても1件ずつ聞き直す必要はありません。まとめて渡す頼み方は同じ指示を何回もコピペしているなら、まとめて1回で頼めるにまとめています。
「中5営業日」のような数え方の食い違いは、一次返信をまとめて下書きさせると、決めていないことが文面の中で決まりますでも「決まっていない論点」として名前だけ挙がっていました。この記事はそこを実際に測った続きです。
毎回同じ休みの一覧を使い回すなら、次は頼むこと自体をやめられます。
ここから先は「毎日決まった時刻に自動でやっておいて」をAIに作らせるに続きます。
同じ日に公開した返信の定型文をAIに作らせるも、副業の定型作業を自動化の手前まで持っていく話です。あちらは「共通部分の型」を抜くところまでで止め、この記事は「休みの一覧」という材料を渡すところまでで止めています。どちらも、最後の送信・提出はAIに預けていません。