これで何ができるか
まだ返信の来ていない相手に、いつ催促するか。基準の日数を渡さずに判定させると、AIは自分で決めた日数を最後まで一貫して使いました。ただし、その日数がこちらの望む基準と同じとは限りません。プログラミングは要りません。
この記事の材料では、5日ルールで「催促する」に入る18件中3件が、AIが自分で決めた基準(7日)では「まだ早い」として取りこぼされました。取りこぼしはいつも同じ向きで、早すぎる催促は1件も出ませんでした。
| 頼み方 |
5日ルールとの一致率 |
| 基準を渡さず、AIに決めさせる |
材料1(18件): 15/18件(83%・4回とも同じ判定) 材料2(12件): 10〜11/12件(83〜92%・2回で1件ぶれた) |
| 「最後にやりとりした日から5日以上」と基準を渡す |
材料1・材料2とも、暦日・営業日を含めて6回すべて満点 |
基準を渡さないと83〜92%、渡すと100%が5日ルールと一致した。
この記事は、AIに実際に判定させた実測の記録です。架空の送付記録を使っており、特定の会社・相手の実例ではありません。
前提
- 毎朝または毎週、「まだ返信の来ていない相手」の一覧をAIに渡し、催促すべきかを判定させている(受信箱の見張り・営業リストの棚卸しなど)
- 「何日空いたら催促するか」を指示文に書かず、AIの判断に任せている
- 返事が来ているかどうかを判定させる記事は、著者自身が「何日空いたら催促するかは一度も測っていません」と明記していた。この記事はその続きです
この記事は、催促する基準そのものを作る話ではありません。基準の日数を書かなかったとき、AIが実際にどう判定するのか、その1点だけを試しています。
AIへの頼み方
1. まず、基準を渡さずに判定させる(材料1・18件)
架空の送付記録18件を用意しました。送信日・前回の催促日(あれば)・返信の有無を持つ一覧です。今日の日付は2026年9月25日(金)で固定しました。
営業で送ったメールのうち、まだ返信が来ていないものの記録です。今日は2026年9月25日(金)です。
ID | 送信日 | 前回の催促日 | 返信
R-01 | 2026-09-08 | (なし) | まだ
R-02 | 2026-09-20 | 2026-09-24 | まだ
R-03 | 2026-09-15 | (なし) | 2026-09-18
R-04 | 2026-09-19 | (なし) | まだ
R-05 | 2026-09-21 | (なし) | まだ
R-06 | 2026-09-10 | 2026-09-17 | まだ
R-07 | 2026-09-20 | (なし) | まだ
R-08 | 2026-09-12 | (なし) | 2026-09-23
R-09 | 2026-09-05 | 2026-09-12 | まだ
R-10 | 2026-09-22 | (なし) | まだ
R-11 | 2026-09-18 | (なし) | まだ
R-12 | 2026-09-10 | (なし) | 2026-09-24
R-13 | 2026-09-16 | 2026-09-21 | まだ
R-14 | 2026-09-24 | (なし) | まだ
R-15 | 2026-09-11 | (なし) | まだ
R-16 | 2026-09-19 | 2026-09-20 | まだ
R-17 | 2026-09-14 | (なし) | まだ
R-18 | 2026-09-13 | (なし) | 2026-09-25
それぞれについて、今日、催促のメールを送るべきかどうかを判定してください。判断の基準は指定しません、自分で決めてください。結果はIDごとに「催促する」か「催促しない」かを表で出し、それぞれ短い理由も書いてください。
新規の会話2回とも、AIは自分から「7日以上経過していたら催促する」という基準を宣言し、その基準で18件全部を判定しました。判定は2回とも一字一句同じで、催促する側は R-01・R-06・R-09・R-11・R-15・R-17 の6件でした。
こちらが先に決めておいた「5日以上」ルールの正解と比べると、18件中15件(83%)が一致しました。不一致だった3件(R-04・R-07・R-16)は、送信や前回の催促から5〜6日しか経っていない行です。5日ルールなら「催促する」ですが、AIの7日基準では「まだ早い」でした。不一致はいつも同じ向きで、早すぎる催促は0件でした。
なぜ表の形式を指定したのか。「催促する/しない」を各行に書かせないと、文章の中に埋もれて数え落としが起きます。IDごとに1行ずつの表にすることで、Pythonで機械的に数え上げられます。
2. 基準を先に1行で言わせても、同じ「7日」になる
「基準を自分で決めているなら、先に言わせれば安全になるのでは」と考え、指示文に一文だけ足しました。
営業で送ったメールのうち、まだ返信が来ていないものの記録です。今日は2026年9月25日(金)です。
ID | 送信日 | 前回の催促日 | 返信
R-01 | 2026-09-08 | (なし) | まだ
R-02 | 2026-09-20 | 2026-09-24 | まだ
R-03 | 2026-09-15 | (なし) | 2026-09-18
R-04 | 2026-09-19 | (なし) | まだ
R-05 | 2026-09-21 | (なし) | まだ
R-06 | 2026-09-10 | 2026-09-17 | まだ
R-07 | 2026-09-20 | (なし) | まだ
R-08 | 2026-09-12 | (なし) | 2026-09-23
R-09 | 2026-09-05 | 2026-09-12 | まだ
R-10 | 2026-09-22 | (なし) | まだ
R-11 | 2026-09-18 | (なし) | まだ
R-12 | 2026-09-10 | (なし) | 2026-09-24
R-13 | 2026-09-16 | 2026-09-21 | まだ
R-14 | 2026-09-24 | (なし) | まだ
R-15 | 2026-09-11 | (なし) | まだ
R-16 | 2026-09-19 | 2026-09-20 | まだ
R-17 | 2026-09-14 | (なし) | まだ
R-18 | 2026-09-13 | (なし) | 2026-09-25
まず、何日空いたら催促のメールを送るべきか、あなたが使う基準を先に1行で明示してください。そのあと、その基準に沿って、それぞれ今日催促すべきかどうかを判定してください。結果はIDごとに「催促する」か「催促しない」かを表で出し、それぞれ短い理由も書いてください。
結果は指示文1とまったく同じでした。2回とも「7日以上」を基準として宣言し、催促する側もR-01・R-06・R-09・R-11・R-15・R-17の6件で一致しました。指示文1・2を合わせると、同じ材料・同じ日数(7日)を選んだ回が4回続きました。
5日と7日の間に落ちる3件だけが、基準の有無で判定が変わった。
3. 「5日以上」と基準を数字で渡す
今度は基準を丸投げせず、日数をこちらで決めて書きました。
営業で送ったメールのうち、まだ返信が来ていないものの記録です。今日は2026年9月25日(金)です。
ID | 送信日 | 前回の催促日 | 返信
R-01 | 2026-09-08 | (なし) | まだ
R-02 | 2026-09-20 | 2026-09-24 | まだ
R-03 | 2026-09-15 | (なし) | 2026-09-18
R-04 | 2026-09-19 | (なし) | まだ
R-05 | 2026-09-21 | (なし) | まだ
R-06 | 2026-09-10 | 2026-09-17 | まだ
R-07 | 2026-09-20 | (なし) | まだ
R-08 | 2026-09-12 | (なし) | 2026-09-23
R-09 | 2026-09-05 | 2026-09-12 | まだ
R-10 | 2026-09-22 | (なし) | まだ
R-11 | 2026-09-18 | (なし) | まだ
R-12 | 2026-09-10 | (なし) | 2026-09-24
R-13 | 2026-09-16 | 2026-09-21 | まだ
R-14 | 2026-09-24 | (なし) | まだ
R-15 | 2026-09-11 | (なし) | まだ
R-16 | 2026-09-19 | 2026-09-20 | まだ
R-17 | 2026-09-14 | (なし) | まだ
R-18 | 2026-09-13 | (なし) | 2026-09-25
それぞれについて、今日、催促のメールを送るべきかどうかを、次の基準で判定してください。
基準: 最後にやりとりした日(前回の催促日があればその日、無ければ送信日)から今日までが5日以上空いていて、かつまだ返信が来ていないものだけ「催促する」としてください。5日未満のものと、返信が来ているものは「催促しない」としてください。
結果はIDごとに「催促する」か「催促しない」かを表で出し、それぞれ短い理由も書いてください。
2回とも18件全部が、こちらの決めた正解と一致しました。境界にあたる「ちょうど5日」の2件(R-07・R-16)も、2回とも正しく「催促する」に入りました。基準を数字で渡すだけで、一致率は83%から100%に上がりました。
4. 「営業日で5日以上」と指定しても、計算は狂わない
会社によっては「営業日で」と数える場合があります。同じ材料に、土日を除く条件を足しました。
営業で送ったメールのうち、まだ返信が来ていないものの記録です。今日は2026年9月25日(金)です。
ID | 送信日 | 前回の催促日 | 返信
R-01 | 2026-09-08 | (なし) | まだ
R-02 | 2026-09-20 | 2026-09-24 | まだ
R-03 | 2026-09-15 | (なし) | 2026-09-18
R-04 | 2026-09-19 | (なし) | まだ
R-05 | 2026-09-21 | (なし) | まだ
R-06 | 2026-09-10 | 2026-09-17 | まだ
R-07 | 2026-09-20 | (なし) | まだ
R-08 | 2026-09-12 | (なし) | 2026-09-23
R-09 | 2026-09-05 | 2026-09-12 | まだ
R-10 | 2026-09-22 | (なし) | まだ
R-11 | 2026-09-18 | (なし) | まだ
R-12 | 2026-09-10 | (なし) | 2026-09-24
R-13 | 2026-09-16 | 2026-09-21 | まだ
R-14 | 2026-09-24 | (なし) | まだ
R-15 | 2026-09-11 | (なし) | まだ
R-16 | 2026-09-19 | 2026-09-20 | まだ
R-17 | 2026-09-14 | (なし) | まだ
R-18 | 2026-09-13 | (なし) | 2026-09-25
それぞれについて、今日、催促のメールを送るべきかどうかを、次の基準で判定してください。
基準: 最後にやりとりした日(前回の催促日があればその日、無ければ送信日)から今日までが営業日で5日以上空いていて(土日は数えません)、かつまだ返信が来ていないものだけ「催促する」としてください。営業日で5日未満のものと、返信が来ているものは「催促しない」としてください。
結果はIDごとに、営業日で何日空いているかの数字も含めて、「催促する」か「催促しない」かを表で出し、それぞれ短い理由も書いてください。
土日を正しく除いた日数を、2回・14件×2=28個すべてPythonの計算と一致させました。判定も2回とも18件満点でした。ただし1回目は、正しく9件を列挙していながら、まとめの見出しだけ「8件」と書き間違えました。個別の判定行はどちらも正しかったので、数えるならまとめの一文ではなく表の行を数えてください。
⚠️ この材料では、暦日で数えても営業日で数えても、最終的な判定(催促する・しない)は1件も変わりませんでした。土日を挟んでも5日の境界をまたぐ行が無かったためです。「営業日にすると判定が変わる場面」までは、この記事では確認できていません。
5. 別の材料でも試す——AIの「7日」はどこまで安定か
同じ「基準を渡さない」指示文を、件数も構成も違う別の材料(見積依頼メール12件)に差し替えて試しました。
見積依頼で送ったメールのうち、まだ返信が来ていないものの記録です。今日は2026年9月25日(金)です。
ID | 送信日 | 前回の催促日 | 返信
R2-01 | 2026-09-23 | (なし) | まだ
R2-02 | 2026-09-16 | (なし) | まだ
R2-03 | 2026-09-20 | 2026-09-23 | まだ
R2-04 | 2026-09-10 | (なし) | 2026-09-19
R2-05 | 2026-09-19 | (なし) | まだ
R2-06 | 2026-09-24 | (なし) | まだ
R2-07 | 2026-09-12 | 2026-09-18 | まだ
R2-08 | 2026-09-21 | (なし) | まだ
R2-09 | 2026-09-05 | (なし) | まだ
R2-10 | 2026-09-22 | (なし) | 2026-09-24
R2-11 | 2026-09-17 | (なし) | まだ
R2-12 | 2026-09-20 | (なし) | まだ
それぞれについて、今日、催促のメールを送るべきかどうかを判定してください。判断の基準は指定しません、自分で決めてください。結果はIDごとに「催促する」か「催促しない」かを表で出し、それぞれ短い理由も書いてください。
1回目は「7日以上」を明言し、催促する側をR2-02・R2-07・R2-09・R2-11の4件にしました。2回目は数字を明言せず「1週間前後」という言い方をし、6日目のR2-05だけを「そろそろ」と繰り上げました。5日目のR2-12は2回とも「まだ早い」でした。
材料1では4回とも寸分違わず同じ判定でしたが、材料2では2回のうち1回だけ、境界の1件(R2-05)の判定が変わりました。一致率は1回目が10/12件(83%)、2回目が11/12件(92%)です。材料を1本だけ見て「AIの自己基準は完全に安定している」と結論づけるのは早すぎました。
6. 別材料でも、基準を渡せば満点になる
見積依頼で送ったメールのうち、まだ返信が来ていないものの記録です。今日は2026年9月25日(金)です。
ID | 送信日 | 前回の催促日 | 返信
R2-01 | 2026-09-23 | (なし) | まだ
R2-02 | 2026-09-16 | (なし) | まだ
R2-03 | 2026-09-20 | 2026-09-23 | まだ
R2-04 | 2026-09-10 | (なし) | 2026-09-19
R2-05 | 2026-09-19 | (なし) | まだ
R2-06 | 2026-09-24 | (なし) | まだ
R2-07 | 2026-09-12 | 2026-09-18 | まだ
R2-08 | 2026-09-21 | (なし) | まだ
R2-09 | 2026-09-05 | (なし) | まだ
R2-10 | 2026-09-22 | (なし) | 2026-09-24
R2-11 | 2026-09-17 | (なし) | まだ
R2-12 | 2026-09-20 | (なし) | まだ
それぞれについて、今日、催促のメールを送るべきかどうかを、次の基準で判定してください。
基準: 最後にやりとりした日(前回の催促日があればその日、無ければ送信日)から今日までが5日以上空いていて、かつまだ返信が来ていないものだけ「催促する」としてください。5日未満のものと、返信が来ているものは「催促しない」としてください。
結果はIDごとに「催促する」か「催促しない」かを表で出し、それぞれ短い理由も書いてください。
材料を差し替えても、基準を数字で渡した回は2回とも12件全部が正解と一致しました。境界のR2-12(ちょうど5日)も、2回とも「催促する」でした。材料1・材料2、暦日・営業日を合わせて、基準を数字で渡した6回はすべて満点でした。
うまくいかないときの言い直し方
基準を渡さないと、AIは自分の基準を勝手に決めて押し通す
「基準は自分で決めてください」と丸投げすると、AIは範囲や日によって答えを変えるのではなく、最初に決めた1つの日数を、最後まで押し通しました。今回は6回中5回が「7日」を選びました。ここが誤解しやすい点です。「一貫している」ことと「あなたの会社の基準と一致する」ことは別の話です。5日ルールで運用しているつもりなら、AIの自己基準(7日)はそれより甘く、境界の数件を取りこぼします。
材料が変わると、その「安定」はそこまで固くない
同じ材料(18件)だけを見ていたら、「AIの自己基準は完全に安定している」と書いてしまうところでした。件数も構成も違う別材料(12件)に差し替えると、2回のうち1回だけ、境界の1件の判定が変わりました。1本の材料だけで「毎回同じ形で出る」と言い切らないでください。
「営業日で」と言えば正しく数えるが、判定が変わる場面はまだ未確認
「営業日で」と指定すると、土日を除く日数計算は2回とも間違えませんでした(28個の個別の日数すべてが正解と一致)。ただし今回の材料では、暦日で数えても営業日で数えても、最終的な判定は1件も変わりませんでした。「営業日にすると判定そのものが変わる場面」は、この記事ではまだ確認できていません。必要なら、5日の境界を土日がまたぐ材料を別に作って試してください。
正しい判定を並べたのに、まとめの件数だけ言い間違える
判定の表そのものは正しいのに、最後のまとめの一文だけ件数を言い間違えることが2回ありました(「8件」と書いた直後に9個列挙・「5件」と書いた直後に6個列挙)。個別の判定行は両方とも正しかったので、件数を数えるならAIのまとめの一文ではなく、表の行を自分で数えてください。自動化するなら、行数を数えるのはPythonなどのコードに任せるほうが確実です。
応用・次の一手
基準の日数は、必ず指示文に数字で書いてください。「何日空いたら催促するか」を書かないと、AIは自分で決めた数字(この記事では多くの場合7日)を使います。5日で運用しているなら「5日以上」と明記するだけで、一致率は83%前後から100%に上がりました。
これは更新が止まった相手への異常閾値を決めさせる記事とは軸が違います。あちらは自動監視が「何日空いたら壊れたとみなすか」を扱い、こちらは人へのメールを「何日空いたら催促するか」を扱います。どちらも「基準の日数を書くかどうか」で結果が動く点は共通していました。
毎朝や毎週の自動実行にするなら、毎日決まった時刻にAIを動かす仕掛けを作らせる記事を参考に、送信日・前回の催促日の一覧を毎回渡す形にしてください。渡す指示文には、必ず日数を数字で書くことと、催促の対象になった件数を自分で数えることの2つを忘れないでください。
⚠️ この記事が作るのは「催促すべきかどうか」の一覧までです。催促の文面そのものは作らせないでください。相手に送る文は条件を決めずに返信の下書きを作らせない記事の型で、自分が決めるところを空欄にしたまま止めてください。