これで何ができるか
ランサーズの「生成AIの使用許可・制限を選べる制度」の有無を直接尋ねると、答えは聞き方で大きく割れました。独立した新規の会話にそれぞれ4回、4つの聞き方を試した結果です。
- 広く聞く(場面指定なし)——4回とも「確証がない」という慎重な答え
- 場面を指定して聞く(先行記事と同じ聞き方の再実行)——場面を指定して聞き直した4回のうち、先行記事に近い内容になったのは1回だけ
- 「わからなければ分からないと書いて」と足す——4回とも正直に「分かりません」
- 「推測でもいいから具体的に」と求める——推測を求めた4回は、4回とも正しい導入時期(2024年3月)には届かず、1回は対象範囲を全形式に広げて誤りました
既存の2本があります。ランサーズのAI可否は「要確認」とランサーズのライティングも「要確認」です。どちらも「制度の有無を直接尋ねた3回も、正確さまでは検証していません」という宿題を残していました。その宿題を、実際に機械で判定したのが今回です。
先行記事が見つけた「3回とも近い内容が出てくる」という結果は、同じ文言を新しい日に試したこの記事の4回では再現しませんでした。同じ聞き方でも、別の機会に試すと結果が変わります。
前提
| かかる時間 | 15分 |
| 費用 | 無料。ブラウザのチャットAIで足ります |
| 必要なもの | 特にありません |
| プログラミング | 不要。この記事の指示文をコピーして貼るだけです |
この記事の真値(制度名・対象範囲・導入時期)は、ランサーズ公式プレスリリース「生成AIの『使用許可・制限』の選択機能」(https://www.lancers.co.jp/news/pr/23074/・2024/03/07・2026-09-16確認)に基づきます。要点は3つです。発注者がコンペ方式で依頼を募集する際に、生成AIの使用許可・制限を選択できる機能があること。使用した場合は提案に【AIで生成】のラベルが付くこと。この機能は現在「デザイン」「ライティング」業務の依頼のみに適用されていることです。
AIへの頼み方
1. 制度の有無を、場面を指定せず広く聞く
まず、どの依頼形式・業務かを指定せず、制度の有無だけを聞きました。
4回とも「確証がない」「分かりません」に近い慎重な答えでした。例えば1回目はこう答えました。「選択項目が追加されている可能性もありますが、具体的な項目名や仕様を正確に説明できる自信はありません」。制度の存在そのものを断定した回は0件です。
2. 先行記事と同じ場面指定の聞き方を再実行する
次に、先行記事が実際に3回試して「近い内容が出てくる」と報告した文言を、まったく同じ文字列で、新しい日に4回試しました。
4回中1回しか、先行記事に近い内容になりませんでした。その1回は「発注者が案件ごとに生成AIの利用を許可するかどうかを選べる枠を用意しています」と踏み込んで答えました。残り3回は違います。「システム化されているのか…正確な仕様までは断言できません」のように、確証が無いという言い回しのほうが強く出ました。同じ文言・同じ場面指定でも、先行記事の「3回とも近い内容」という結果は再現しませんでした。
うまくいかないときの言い直し方
「わからなければ分からないと書いて」を足す
制度の有無を断定させず、分からない部分は正直に書かせたいときの言い直しです。
4回とも「分かりません」と正直に答えました。具体的な制度名や導入時期を作り話として出した回は0件です。
「推測でもいいから具体的に」と求めると
「分からない」という答えが、具体性を求める一言でどう変わるかを確かめました。
4回とも「推測です」と断ったうえで、具体的な名前・範囲・時期を出しました。正しい導入時期(2024年3月)に届いた回は4回中0回でした。4回とも「2023年」を中心に推測し、2024年に触れたのは2回だけで、どちらも範囲の片端としてです。推測を求めた4回のうち1回は、対象範囲を「タスク形式・プロジェクト形式・コンペ方式いずれにも関係しうる」と誤りました。実際はコンペ方式限定のはずの制度を、全形式に広げたのです。残り3回はコンペ方式を優先する方向には傾いていましたが、「コンペ方式のみ」とはっきり言い切ったのは1回でした。
応用・次の一手
AIの答えをそのまま信じず、確認する手順を決めておくと安心です。
2回とも10項目でしたが、次の骨格は共通していました。
- AIに「出典のURL」を聞き直し、そのURLを自分のブラウザで実際に開く
- 開いたページが、そのプラットフォームの公式ドメインかどうかを確認する
- ページ内検索で、AIが言った数字・条件が実際にそのページに書かれているか確認する
- ページの更新日を確認し、AIの答えと食い違えばページの原文を優先する
- 確認できなかった項目は「未確認」として分けて残す
確認したい点が決まっていれば、サポートへの問い合わせ文もそのまま作らせられます。
2回とも、そのまま送れる短い質問文ができました。既存の2記事も含めて案件のAI利用ルールを確かめると合わせて読んでください。プラットフォームが変わっても、「自分から規約を語り出す」現象と「確証がないまま推測で答える」現象の両方に注意が要ることが分かります。
⚠️ この結果は、この1つのプラットフォーム(ランサーズ)・1種類の制度・合計20回(次の一手4回を含む)の実測です。「AIはいつもこう答える」と一般化しないでください。試したのは、次の範囲までです。
- 聞いたのはランサーズの「使用許可・制限」の選択機能1つだけです。他社の類似制度や、ランサーズの他の制度は試していません
- 各聞き方はそれぞれ4回のみです。先行記事の3回との食い違いが、聞き方の違いか、試行回数の少なさによる揺れかは、この記事だけでは切り分けられません
- ランサーズの制度そのものが今も同じ内容かは、応募のたびに公式ヘルプで確認してください。制度は2024年3月時点のプレスリリースが根拠で、更新されている可能性があります
今回の生の返りと、真値の出典は docs/evidence/lancers-direct-question-accuracy.md に全文置いてあります。