これで何ができるか
毎日の追記を同じ形にそろえるは、ファイルの1行目にお手本の1行を置くと、指示文で書式を説明しなくても追記がそろうことを72回の実測で確かめました。ただしそのお手本はすべて「前日の実際の記入」のような、実データっぽい行でした。末尾にはこう書いてありました——「次に測るなら=お手本を『データではない見本の行』(2026-01-31 / 相手 / 内容 / 90分)にした場合です。この80回では触っていません」。
この記事で測ります。架空の記録ファイル2本(副業の作業記録/家計の買い物メモ)の1行目を、①実データ由来の見本行(前日の記入に見える行)②ダミーのプレースホルダー見本行(2026-01-31 / 相手 / 内容 / 90分 のように、日付は本物の形式だが中身は記号的な言葉)の2版にして、独立の新規会話(毎回ゼロから起動・前の会話の記憶なし)で3日ぶん追記させました。結果は「ダミーでも同じくらい効く」ではなく、材料によっては「実データのほうが崩れる」でした。
副業の作業記録では、実データの見本行を使った回だけ4回とも、2日目の追記が一切変換されずに崩れました。返ってきたのは2026年8月2日。D社の打ち合わせメモ起こし。45分。という走り書きそのものです。同じ材料・同じ指示文で、見本行をダミーにした版は4回とも正しく変換されました。家計の買い物メモでは、実データ・ダミーどちらの見本行でも4回とも崩れませんでした。「実データの見本のほうが安全」という前提は、少なくともこの実測では成り立ちませんでした。
前提
| かかる時間 | 15分。毎日の追記を同じ形にそろえるの続きなので、あちらを先に読むと早いです |
| 費用 | 無料。無料のチャットAIで足ります |
| 必要なもの | ブラウザで使えるAI(ChatGPT・Claude・Geminiなど)と、テキストファイル1つ |
| プログラミング | 不要。ファイルはメモ帳で作れるただのテキストです |
📌 この記事の数字は、すべて架空データ・独立の新規会話での実測です。同じセッションの記憶を引き継がず、材料と指示文だけを渡して毎回ゼロから応答させています。⚠️ 「実データの見本行は危険」と一般化はしません。崩れたのは副業の作業記録という1つの材料でだけで、家計の買い物メモでは実データの見本行も4/4で崩れませんでした。なぜ材料によって割れたかは、この実測では特定できていません。
AIへの頼み方
1. 見本行を、実データではなくダミーにして置いておく
毎日の追記を同じ形にそろえるの3番と同じで、指示文には書式を1文字も書きません。1行目の見本行だけをダミーにします。
ファイルはこうです(副業の作業記録の場合)。
# 副業の作業記録(1日1行)
2026-01-31 / 相手 / 内容 / 90分
2026-01-31は実在するどの日とも無関係な仮の日付、相手・内容はそのまま「欄の名前」を書いただけの言葉です。ここに走り書き2026年8月1日。C社の記事の下書きを書いた。90分。を渡すと、4回とも2026-08-01 / C社 / 記事の下書きを書いた / 90分のように正しく変換されました。
家計の買い物メモでも同じ指示文を使い、見本行だけ差し替えます。
# 家計の買い物メモ(1日1行)
2026-01-31 / 店 / 費目 / 1000円
ダミーの見本行は、副業・家計の両方、4回ずつ合わせて8回すべてで書式が崩れませんでした。「実データでなくてもよい」はここまでは本当です。
2. ところが、実データの見本行は材料によって崩れた
同じ指示文を、見本行だけ実データ風にして試します。
# 副業の作業記録(1日1行)
2026-07-31 / C社 / 記事の下書き / 90分
2026-08-01 / C社 / 記事の下書き / 90分
1日目まではダミー版と同じく正しく追記されます。ところが2日目に2026年8月2日。D社の打ち合わせメモ起こし。45分。を渡すと、4回とも走り書きがそのまま最後の行に貼られ、変換が一切行われませんでした。
2026-07-31 / C社 / 記事の下書き / 90分
2026-08-01 / C社 / 記事の下書き / 90分
2026年8月2日。D社の打ち合わせメモ起こし。45分。
同じ指示文・同じ走り書きで、家計の買い物メモ(実データの見本行)は4回とも崩れませんでした。「実データかダミーか」だけでは説明がつかず、材料の組み合わせによって明暗が分かれています。🔑 教訓は「実データの見本のほうが安全」の逆で、「見本行だけに書式を任せると、材料によっては何の前触れもなく崩れることがある」です。
3. 崩れは3日目に伝わるか
崩れたファイルをそのまま3日目の入力にして、同じ指示文で続けました。
2026-07-31 / C社 / 記事の下書き / 90分
2026-08-01 / C社 / 記事の下書き / 90分
2026年8月2日。D社の打ち合わせメモ起こし。45分。
2026-08-03 / C社 / 修正対応をやった / 60分
2日目の崩れた行はそのまま残り、3日目の新しい行だけは正しい形式で追記されました(2回とも)。崩れは直りませんが、広がりもしません。⚠️ もう一つ気づいたのは、見出しの括弧が全角()から半角()に変わっていたことです(2回とも)。指定していない箇所での小さなブレが、崩れたファイルのほうにだけ出ました(家計・ダミー側の6チェーンでは一度も起きていません)。
うまくいかないときの言い直し方
どの行が崩れているか、点検で聞く
追記の16回中、崩れていることを断ってきた返りは1つもありません。気づくには、別の新しい会話にファイルを渡して聞くしかありません。
崩れたファイルに対しては、2回とも崩れた行をそのまま正しく指摘しました。🚨 ところが、書式としては何も崩れていないダミーの見本行だけのファイルに対しても、2回とも同じ質問で2026-01-31 / 相手 / 内容 / 90分(ダミーの見本行そのもの)を「そろっていない行」として名指ししました。区切り記号も日付の形式も単位も規定どおりですが、相手・内容という言葉の中身が他の行と毛色が違って見えたためと考えられます(断定はできません)。点検を過信すると、書式としては正しい行を誤って「直すべき行」として扱ってしまいます。崩れた行を挙げられたら、まず日付・区切り・単位が実際に規定どおりかを目で確認してから直してください。
崩れた1行だけを直す
点検で崩れた行が分かったら、その1行だけを名指しして直させます。
2回とも、指定した行だけが正しい形式に直り、ほかの行は1文字も変わりませんでした。📌 ただし、既にずれていた見出しの半角括弧は全角には戻りません(「見出しも含めて変えないで」と指示しているため、これは正しい動作です)。見出しのブレも直したいなら、見出しも対象として名指しする必要があります(ここは未検証です)。
見本行だけに頼らず、指示文にも一文足す
4回とも崩れた条件(実データの見本行・副業の作業記録・2日目)に、指示文だけ一文を足して同じ走り書きをもう一度渡しました。
同じ材料・同じ走り書きで4/4崩れていたのが、この一文を足すと2回とも崩れなくなりました。見本行だけに書式を委ねるのではなく、指示文でも一度言葉にしておくと、材料に左右されにくくなります。
応用・次の一手
見本行は、実データでなくても書式を教える役目は果たします。個人情報や具体的な取引先名を1行目に残したくない場合は、ダミーのプレースホルダー行に置き換えて構いません。ただし今回のように見本行だけに頼ると、材料によっては何の前触れもなく崩れることがあるので、毎日の追記を同じ形にそろえるの2番(指示文で書式を説明する)を足すか、この記事の3番目の言い直し(「追記する行もそろえてください」の一文)を最初から入れておくのが安全です。
月に1回、点検を走らせる運用にするなら、点検の返りをそのまま信じないでください。この記事の点検は、書式として正しいダミーの見本行を誤って名指ししました。指摘された行が本当に崩れているかは、日付・区切り・単位を自分の目で確認してから直してください。定期的な点検そのものの型は2回ぶんを自分で見比べるにあります。
手でうまくいったら、時刻を決めて自動にします。毎朝ひとりでに走らせる仕掛けは毎日決まった時刻にAIを動かす仕掛けを作らせるにあります。
次に測るなら=なぜ「副業の作業記録」だけが崩れたのかです。走り書きの文型(体言止めか、動詞で終わるか)が引き金の候補ですが、ダミー版は同じ走り書きで崩れなかったため、それだけでは説明がつきません。この記事では特定できていません。