これで何ができるか
除外の書き方で来年また鳴るか決まるは、条ごとの誤報を週をまたいで1つずつ直す形を実測しました。ただしその記事は、最後に「誤報が同じ週に複数の条で同時に起きた場合は未測定」と書いて終わっていました。この記事はその先です。2つの条の誤報が同じ週に重なっても、1回の依頼で両方を正しく直せるかを実測します。プログラミングは要りません。
結論は3つです。
- 条1(金額超過)と条3(数量異常)の誤報が同じ週に同時に起きても、1回の依頼で両方の除外が正しく反映されました。材料2本(系列C・系列D)×2回転=4回の独立呼び出しすべてで、誤報2件が消え、本物の異常5件はそのまま残りました。
- 触っていない条2(ID重複)・条4(日付未来)・条5(担当者欄空欄)の文章は、4回とも1文字も変わりませんでした。目視ではなく、機械で文字列を比較して確認しています。
- 直したルールについて「条2・4・5は変えていないか」とAI自身にも確認させました。自己申告でも機械照合と同じ結論が返りましたが、主役はあくまで機械照合です。AIの自己申告は自覚した範囲しか含まないので、確認の足し算として使っています。
この記事の進め方は3段です。まず基準を取り、同じ週に2条の誤報を1回の依頼で直させ、同じ記録でもう一度確かめます。これを材料を変えて2回繰り返しました。
前提
| かかる時間 | 30分 |
| 費用 | 無料。無料のチャットAIで足ります |
| 必要なもの | ブラウザで使えるAI(ChatGPT・Claude・Geminiなど)と、番号を振った条文になっている点検ルール |
| プログラミング | 不要 |
- **点検が条文の形になっていること。**条文の作り方は定期実行させたAIが「本当に動いたか」を、自分で確かめる形にするにあります。
- **この記事は除外の書き方で来年また鳴るか決まるの続きです。**あの記事は、週をまたいで1条ずつ誤報を除外していく形を確かめました。今回は、同じ週に複数条の誤報が重なった場面を確かめます。
AIへの頼み方
1. まず、いまのルールで基準を取る
今回の点検ルールは5条です。
条1(金額超過): 金額が50万円を超える行
条2(ID重複): 受注IDが同じ行が2行以上ある場合、その全ての行
条3(数量異常): 数量が0以下の行
条4(日付未来): 受注日が2026-10-18より後の行
条5(担当者欄空欄): 担当者名が空欄の行
(この上に、点検ルールと記録をそのまま貼って送ります)
架空の記録31行に、各条に当たる本物の異常を1件ずつ仕込みました。条1と条3には、ルールには引っかかるものの実際は正当な行も1件ずつ混ぜています。**2系列とも、7件中7件が正しい受注IDで返りました。**ここが基準になります。
2. 同じ週に2条の誤報が重なった場面を見せ、1回の依頼で両方直させる
週1は、系列Cの条1と条3で誤報が同時に起きた場面です。
系列Cはこう直しました。
条1(金額超過): 金額が50万円を超える行。ただし、取引先が北斗フーズで商品が年末特需セットの行(毎年恒例の季節性大口注文)は除く。
条2(ID重複): 受注IDが同じ行が2行以上ある場合、その全ての行
条3(数量異常): 数量が0以下の行。ただし、取引先が白川紙業で数量が0、金額が0円の行(正規の注文取消行)は除く。
条4(日付未来): 受注日が2026-10-18より後の行
条5(担当者欄空欄): 担当者名が空欄の行
条1と条3の末尾にだけ除外が追記され、条2・条4・条5は1文字も変わっていません。もう一方の系列Dには、別の会話で別内容の誤報(はまぐち電機の年度末注文・大地窯業の注文取消)を見せました。
系列Dも同じ形に直りました。
条1(金額超過): 金額が50万円を超える行。ただし、取引先が「はまぐち電機」で商品が「年度末更新一式」の行(毎年恒例の季節性大口注文)は除く。
条2(ID重複): 受注IDが同じ行が2行以上ある場合、その全ての行
条3(数量異常): 数量が0以下の行。ただし、取引先が「大地窯業」、商品が「防水シート」、数量が0、金額が0円の行(正規の注文取消行)は除く。
条4(日付未来): 受注日が2026-10-18より後の行
条5(担当者欄空欄): 担当者名が空欄の行
3. 直後に、同じ記録でもう一度確かめる
同じ31行にもう一度当てます。**2系列とも、誤報2件が条1・条3から消え、本物5件はそのまま検出されました。**条2〜5への巻き添えは0件です。
4. 材料を変えて、もう一度確かめる(2回転目)
同じ指示文・同じ材料で、新規プロセスからもう一度試しました。**結果は系列C・系列Dとも1回目と完全に一致しました。**誤報2件の除外・本物5件の維持・条2〜5の文字どおりの不変、すべて4回とも同じです。2回転の値打ちは「割れたら、それが見える」ことにありますが、今回は割れた回がありませんでした。
うまくいかないときの言い直し方
直した条2・4・5が本当に変わっていないか心配なとき
AI自身に聞いても確認できます。ただし自己申告だけを根拠にしないでください。主役は、直す前と直した後のルールをテキストで比較する機械照合です。
系列Cはこう答えました。「変わっていません。条2・条4・条5は、直す前と直した後で一文字も違いません。」のあとに、条1・条3の変更箇所を正しく名指ししました。**系列Dも同じ結論でした。**どちらも機械照合の結果と一致しています。
⚠️ **AIの自己申告は、本人が自覚した範囲しか含みません。**直す前のルール文を渡さずに「変わっていませんか」と聞くと、比較のしようがなくAIが止まってしまうこともあります。比較を頼むときは、直す前と直した後の両方を同じメッセージに入れてください。
3条以上が同時に重なったとき
今回確かめたのは、条1と条3の2条が同時に重なった場面だけです。3条以上が同時に重なった場合や、条の組み合わせが違う場合は未測定です。心配なら、2番の指示文の形で該当する件数ぶんの誤報を全部書き並べてから送り、3番の指示文で同じ記録を再点検してください。
条の数が増えても、確認の指示文は変えなくてよい
基準点検・再点検に使う指示文は、1番・3番と同じこの1つだけです。条の数が5より増えても、文面を変える必要はありません。
応用・次の一手
除外の書き方で来年また鳴るか決まるが未測定のまま残していた軸に、今回は数字で答えが付きました。同じ週に2条の誤報が重なっても、1回の依頼で両方が正しく直り、他の条への巻き添えは4回とも0件でした。
同じ形は、点検のたびに起きます。誤報を1件だけ止める基本は誤報を1件だけ止めるに、作った検査が本当に鳴るかを試す話は自分で作った検査を、わざと壊して確かめるにあります。
⚠️ この記事が実測していないことは4つです。
- 3条以上が同時に重なった場合
- 条1・条3以外の組み合わせ(例: 条2のID重複と条4の日付未来が同時に重なる場合)
- 除外の書き方そのもの(一般化型か行specific型か)の違い。これは除外の書き方で来年また鳴るか決まるが確かめた軸で、今回は踏襲していません
- 本物の異常の内容を系列間で変えた場合(今回は系列C・Dで本物5件の内容をあえて揃え、誤報の内容だけを変えています)
📌 試行回数。claude --safe-mode --tools "" -p で毎回新規プロセスを起動し、合わせて14回の独立呼び出しをしました。
- 基準点検2回
- 同時修正4回(2系列×2回転)
- 再点検4回(同)
- 自己申告確認4回(2系列×2回。うち2回は直す前のルール文を渡し忘れた訂正前で、使っていません)
材料・判定コード・指示文ごとの生の返りは docs/evidence/same-week-two-fixes-stay-separate.md にあります。