これで何ができるか
監視の対策は100件でも効くという前の記事には、著者自身が残した未測定事項がありました。「書式を簡潔にする指定より優先してください」という言い直しは、「簡潔に」という書式指定でしか試していません。表に固定する・絵文字を使うといった、他の書式指定でも同じように効くかは確かめていませんでした。
その問いに答えるため、前の記事の指示文4を1字も変えずに、別日(2026-10-11)に新規セッションで再実行しました。これは「簡潔にしてください」を足しただけで対策が崩れ、4回とも誤答した条件です。
「簡潔に」だけで前回4回とも崩れた条件は、別日の再実行では再現しませんでした。前回0/4だった条件が、今回は4/4で正答しました。
そこで、当初の問い(書式指定の種類を変えても対策は効くか)と、崩れ方自体が再現するかの2つを、同時に確かめました。対策の一文の有無×書式指定3種(簡潔に・表形式・絵文字)=6条件を、材料2本×各2回=4回ずつ実行しました(計24回)。
| 条件 | 前回(2026-09-22) | 今回(2026-10-11) |
|---|---|---|
| 対策なし・簡潔に | 0/4(誤答) | 4/4(正答) |
| 対策なし・表形式 | 未測定 | 4/4(正答) |
| 対策なし・絵文字 | 未測定 | 4/4(正答) |
| 対策+優先・簡潔に | 4/4(正答) | 4/4(正答) |
| 対策+優先・表形式 | 未測定 | 4/4(正答) |
| 対策+優先・絵文字 | 未測定 | 4/4(正答) |
24回中24回、新しく追加した監視対象の新着件数は0件(真値どおり)でした。対策の一文の有無でも結果に差が出ませんでした。全部で24回、材料2本ぶんの記録は docs/evidence/format-break-did-not-return.md に生のまま置いてあります。
前提
| かかる時間 | 15分 |
| 費用 | 無料。無料のチャットAIで足ります |
| 必要なもの | ブラウザで使えるAI(ChatGPT・Claude・Geminiなど)と、監視対象の一覧 |
| プログラミング | 不要 |
この記事は、監視の対策は100件でも効くの続きです。先の記事を先に読んでおくと、「対策の一文」がどこから来たかが分かります。「書式を簡潔にする指定より優先してください」という言い直しも、先の記事で出てきたものです。
📌 材料は前の記事とまったく同じ文字列を使っています。過去分100件の監視対象を1件追加する場面で、正しい答えはどちらの材料でも「新着0件」です。
AIへの頼み方
各回は独立した新規セッション(claude --safe-mode --tools "")で実行しました。前の回の結果は参照できません。
1. 前回0/4だった指示文を、1字も変えずに再実行する
前の記事の指示文4(対策の一文+「簡潔にしてください」。優先の指定なし)と一字一句同じ文字列です。前の記事では材料2本×各2回=4回とも「1件」と誤答しました。
材料2本×各2回=計4回。前回0/4だった指示文を1字も変えずに試した4回は、今回は4回とも新着0件(真値どおり)でした。前回4回とも誤答した「1件」は、今回は1回も出ませんでした。
2. 対策なしのまま、書式だけを「表形式」「絵文字」に変える
対策の一文は無いまま、書式指定の部分だけを差し替えました。
それぞれ材料2本×各2回=計4回。対策の一文を外して書式だけ変えた版も、表形式・絵文字のどちらも4回とも新着0件でした。対策の一文を外した状態でも、今回は書式指定だけで崩れる場面が1回も出ませんでした。
3. 対策+「優先してください」を付けて、同じ3つの書式で確認する
対策の一文の末尾に「書式の指定より優先してください」を明記した版も、同じ3つの書式指定で実行しました。まず、指示文1と同じ「簡潔に」に優先の一文を足した版(前の記事の指示文6と同一文字列)を、別日に再確認しました。
材料2本×各2回=計4回。対策に「優先してください」を付けた「簡潔に」の版も、4回とも新着0件でした。前の記事(2026-09-22実測)と同じ結果が、別日の新規セッションでも再現しています。
続けて、書式指定を「表形式」「絵文字」に差し替えた版も試しました。
それぞれ材料2本×各2回=計4回。優先の一文を付けた版も、表形式・絵文字のどちらも4回とも新着0件でした。
うまくいかないときの言い直し方
前の記事で崩れた指示文を試したのに、今回は崩れなかった
まず、記事どうしで同じ文言を比べるときは、今回の結果だけを信じて「もう安全」と判断しないでください。この記事自体が、前の記事の0/4という結果を再現できなかった実例です。同じ指示文が毎回同じ結果を返すとは限りません。自動化の中で対策の一文を使うなら、1回試して崩れなかったからといって、今後ずっと崩れないとは言えません。
書式指定が対策を壊すかどうかを、自分の場面で確かめたい
この記事・前の記事のどちらも、架空データ・特定の材料2本での結果です。あなたが使う監視対象・書式指定で同じ現象が起きるかは、別途確かめる必要があります。やり方は、対策の一文を含む指示文を、書式指定を変えて2〜4回実行し、新着件数が真値と一致するかを見ることです。
表形式・絵文字以外の書式指定ではどうか
この記事が試したのは「表形式に固定」「絵文字を使って見やすく」の2つだけです。箇条書きを禁止する・文字数を区切るといった他の書式指定、また数百件・数千件とさらに過去分が多い場合は、この記事では試していません。
応用・次の一手
この記事の結論は2つです。①前の記事が「簡潔にしてください」という書式指定だけで見つけた崩れは、別日の再実行(同じ指示文・同じ材料)では再現しませんでした。②書式指定を「表形式」「絵文字」に変えても、対策の一文の有無にかかわらず、今回は24回とも崩れませんでした。
⚠️ ②から「対策の一文は要らない」とは言えません。この記事が確かめたのは「今回は崩れなかった」ことだけで、「今後も崩れない」ことではありません。前の記事の条件がもう一度崩れる可能性は残っています。対策の一文を外す判断はしないでください。
📌 同じ指示文の再現性そのものについては監視対象を増やしても、古い記録は新着にしないと前の記事も参考にしてください。自動化のテンプレートに書式の指定を足すときは、1回確かめて終わりにせず、時期を空けてもう一度確かめることをおすすめします。
⚠️ この記事が実測していないことは次の3つです。
- 表形式・絵文字以外の書式指定
- 過去分が数百件・数千件とさらに多い場合
- 材料を2本以外に増やした場合
実際に監視対象を追加する人は、最初の1回だけ、報告された件数と元の一覧を自分の目で見比べてください。