これで何ができるか

分割払いの入金照合は、分割の回数が2回から3回に増えても崩れませんでした。架空のリフォーム工事12件・結婚式場12組を用意しました。どちらも一括6件・2回払い3件・3回払い3件が混在しています。同じ指示文を材料2種×5回=10回試しましたが、2回払い・3回払いのどちらを誤って「未入金」扱いした回も0回でした。

分割回数を2回から3回に増やしても入金照合の誤判定が増えるかを実測した結果を示す表。すべて「起きた回数」で少ないほど良いが、最後の行だけ多いほど良い。2回払いを誤って未入金扱いした回数(全件入金済み・材料2種×5回)は10回中0回、3回払いを誤って未入金扱いした回数(全件入金済み・材料2種×5回)も10回中0回。本当に完成金だけ未入金の案件を見逃した回数は3回中0回、本当に中間金だけ未入金の案件を見逃した回数も3回中0回。健全な11件を巻き添えで未入金扱いした回数(上の2実測の合計)は6回中0回。対応する入金明細3件を重複・不足なく書けた回数は3回中3回。下の枠には、分割回数を2回から3回に増やしても誤判定は0のまま動かなかったこと、本当に1回分だけ足りない案件(完成金だけ・中間金だけ)も6回とも正しくその1件だけを言い当てたこと、この材料・この回数の範囲では分割の回数を増やしても入金照合の精度は落ちなかったという結論が書かれている。
分割を2回から3回に増やしても、誤判定は0のまま動きませんでした。

ただし「3回払いなら絶対に崩れない」という意味ではありません。この材料・この回数(合計21回)で試した範囲の結果です。本文の最後に、確かめていないことも書いておきます。

前提

かかる時間 20分
費用 無料。ブラウザのチャットAIで足ります
必要なもの 請求(契約)一覧と、入金明細の2つの表
プログラミング 不要。この記事の指示文をコピーして貼るだけです

口座番号や実在の顧客名は貼らないでください。入金明細は日付・氏名・金額の3列だけにしてください。この記事は架空の氏名・金額を使っています。実在の人物・団体とは関係ありません。

分割払いの入金照合そのものの基本的な挙動は分割払いの入金照合を実測した記事にあります(本当に一部だけ未収のケース・摘要が読み取れない入金の扱いなど)。件数が増えたときの精度は予約件数を3倍にした実測にあります。この記事が見ているのは「1件あたりの分割回数が2回から3回に増える」という、そのどちらとも違う軸です。

AIへの頼み方

1. まずリフォーム工事の請求データで素朴に聞く

架空のリフォーム工事12件(一括6件・2回払い3件・3回払い3件、全件入金済み)を用意しました。

まだ入金されていない工事はどれですか。1件が複数回に分けて入金されることがあります。合計額が工事金額と一致するかどうかも確認してください。

上に続けて、請求一覧と入金明細を貼ります。

5回とも「未入金の工事はありません」と正しく答えました。2回払いの3件(渡辺様・伊藤様・山本様)も、3回払いの3件(鈴木様・田中様・木村様)も、誤って未入金扱いした回は0回です。3回払いの案件では、着手金・中間金・完成金の3回ぶんをすべて拾って合計する必要がありましたが、5回とも過不足なく計算していました。

2. 同じ指示文を、結婚式場のデータでも試す

業種が変わっても同じ結果になるかを見るため、架空の結婚式場(申込金・中間金・最終金の分割)でも同じ実験をしました。指示文だけ言葉を合わせています。

まだ入金されていないご家族はどれですか。1件が複数回に分けて入金されることがあります。合計額が請求額と一致するかどうかも確認してください。

こちらも5回とも「未入金のご家族はありません」と正しく答えました。リフォーム工事の実験と合わせて、2種類の材料・合計10回を通じて、分割が3回に増えても誤判定は出ていません。

3. 対応する入金明細まで書かせる

根拠まで書かせる言い方も試しました。3回払いの案件では、3件の明細を1件も取りこぼさずに対応づけられるかが焦点です。

まだ入金されていない工事はどれですか。どの入金明細(日付・金額)が対応するかを、工事ごとに書いてください。同じ入金明細を2つの工事に使い回さないでください。

3回とも、3回払いの3件それぞれに着手金・中間金・完成金の3行を正しく対応させました。2件だけ拾って「完了」と早合点した回や、明細を使い回した回は0回です。2回は入金明細の総数(21件)と必要件数(一括6+2回払い3×2+3回払い3×3=21)が一致することまで自分から検算していました。

うまくいかないときの言い直し方

本当に1回分だけ足りないとき

ここまでは「全員入金済み」という材料でした。今度は、3回払いの1件だけ本当に最後の1回(完成金)が届いていない状態を作りました。指示文は1文字も変えていません。

まだ入金されていない工事はどれですか。1件が複数回に分けて入金されることがあります。合計額が工事金額と一致するかどうかも確認してください。

3回とも、未入金の1件(木村様・完成金1,280,000円)だけを正しく指摘しました。他の11件を誤って未入金扱いした回は0回です。着手金・中間金の2回分(合計1,920,000円)が届いている状態を「もう完了した」と早合点した回もありませんでした。

真ん中の回だけ抜けているとき

最後の回が抜けるケースだけでは足りないと考え、結婚式場のデータで中間金(3回のうち2回目)だけが届いていない状態も試しました。着手金と完成金という「両端」は入金済みです。

まだ入金されていないご家族はどれですか。1件が複数回に分けて入金されることがあります。合計額が請求額と一致するかどうかも確認してください。

3回とも、未入金の1組(山口家・中間金585,000円)だけを正しく指摘しました。「着手金と完成金は入っていますが、間の中間金が抜けている状態です」のように、両端が入金済みであることまで自分から言語化した回もあります。最初と最後だけを見て判定しているのではなく、内訳の各回を個別に照合していると考えられます。

応用・次の一手

毎月やるなら、分割回数が何回でも同じ手順で回せる形にしておくと安心です。

毎月、着手金・中間金・完成金の3回に分けて入金される契約と、着手金・完成金の2回だけの契約、一括払いの契約が混ざります。件数は月によって10件のときも40件のときもあります。入金明細と請求一覧を毎月同じ形で突き合わせたいです。プログラミングはできません。私が毎月やることを、番号を振って箇条書きで教えてください。

2回試したところ、手順の数(12個と10個)は違いました。それでも、次の骨格は共通していました。

  • 請求一覧と入金明細を、毎月同じ形で並べる
  • 契約ごとに、何回目の入金かを記録する
  • 金額を突き合わせて、済んだところに印を付ける
  • 未入金・不明入金を、別枠に洗い出す
  • ファイル名に年月を入れて、翌月に引き継ぐ

⚠️ この結果は、この2種類の架空データ・合計21回の実測です。「AIは分割が何回に増えても絶対に間違えない」と一般化しないでください。試したのは、次の範囲までです。

  • 分割は最大3回払いまで(4回以上の分割は試していません)
  • 割合は30%+30%+40%または50%+50%という、きれいに割り切れる形だけ
  • 入金額は予定額どおり(振込手数料の差引などで少しずれるケースは試していません)

督促や確定申告の判断も、この記事の外に置いています。

今回の生の返りは docs/evidence/three-way-split-does-not-break-the-match.md に全文置いてあります。