これで何ができるか
AIにタスクの並べ替えを頼むと、締切ばかりが優先されて重要度は軽く扱われる、とよく言われます。実際に試すと、答えは「材料の書き方しだい」でした。プログラミングは要りません。
重要度を「高・中・低」のラベルだけで渡すと、締切が近い軽い仕事4件が、締切は先でも重大な仕事4件に必ず勝ちました。4回ともです。タスクの説明文に「遅れると何が起きるか」を一文添えるだけで、この結果は完全に逆転しました。
| 材料の書き方 |
指示の言い方 |
結果(重大4件が軽い4件より上だった割合) |
| 理由の一文あり(なぜ重要か・なぜ軽微か) |
「優先順位をつけて並べ替えて」だけ |
64/64組(100%) |
| 理由の一文あり |
「重要度も踏まえて」と一言追加 |
64/64組(100%)・変化なし |
| 「重要度:高・中・低」のラベルだけ |
「優先順位をつけて並べ替えて」だけ |
0/32組(0%) |
| 「重要度:高・中・低」のラベルだけ |
「重要度も踏まえて」と一言追加 |
0/32組(0%)・変化なし |
決め手は指示文の一言ではなく、材料に「なぜ重要か」を書いたかどうかだった。
この記事は、AIに実際にタスクを並べ替えさせた実測の記録です。架空のタスク一覧を使っており、特定の会社の実例ではありません。
前提
- 毎回AIに、締切のあるタスクの一覧を優先順位づけさせている(受信箱の仕分け・日々のToDo整理など)
- 「重要度も踏まえて並べ替えて」のような一言を足せば安全、と思っている
- タスクの説明を「重要度:高」「重要度:低」のようなラベルだけで渡していることがある
この記事は、優先順位づけの基準そのものを作る話ではありません。「重要度も踏まえて」という指示の一言が、実際に締切より重要度を優先させるのか、その1点だけを試しています。
AIへの頼み方
1. まず、理由つきの材料で素の指示文を試す
架空のタスク一覧20件(総務・経理の担当者という設定)を用意しました。内訳は次の3種類です。
- 軽い4件: 締切が1〜3日後と近いが、遅れても実害がないと本文に書いた仕事(会議室予約リストの更新など)
- 重大4件: 締切が20日以上先だが、遅れると重大な影響が出ると本文に書いた仕事(取引先3社との契約が自動更新されない、など)
- 残り12件: 締切・重要度とも中間的な仕事
以下は今週抱えているタスクの一覧です。優先順位をつけて並べ替えてください。並べ替えた理由を書いてもかまいませんが、最後に必ず「RESULT:」に続けてID(例: TA1)だけをカンマ区切りで並べた1行を書いてください。
TF1: 経費精算の月次締め作業(期限: 9/30)。今月分の精算が遅れると、来月の支払いに一部間に合わない可能性がある。
TA1: 会議室の予約リストを来月分に更新する(期限: 9/25)。来月分の会議は今のところ2件しか入っておらず、当日に手作業で調整しても支障はない。
TF6: 半期の交通費実績をまとめて上長に報告する(期限: 10/2)。半期のレビュー資料の一部で、遅れるとレビュー全体の準備が後ろ倒しになる。
TB2: 年末調整の案内文書を全社員へ配布する準備をする(期限: 10/15)。配布が遅れると、年末調整の回収期限に間に合わない社員が出て、給与処理全体が遅延する。
TF9: 社内アンケート(満足度調査)の集計フォームを作る(期限: 9/29)。来週の会議で速報を見せる予定があり、遅れると会議の議題が1つ欠ける。
TA3: 社内報に載せる雑談ネタを1本考えて総務に送る(期限: 9/26)。次号の締切はまだ先で、今回落としても差し替えの記事は他にある。
TF11: 倉庫の棚卸し立会いの日程調整メールを送る(期限: 10/4)。日程調整が遅れると、棚卸し自体の日程が月末に寄ってしまう。
TB4: 新しい経費精算システムの移行手順書を作る(期限: 10/25)。手順書が無いまま移行日を迎えると、全社員の経費精算が一時的に止まる。
TF3: 名刺の増刷を発注する(期限: 10/3)。在庫はあと20枚あり、すぐには困らない。
TA2: 備品棚の文房具の在庫をExcelに数える(期限: 9/26)。減っている様子はなく、先月の数字のままでも当面困らない。
TF7: オフィスの防災備蓄品の期限を確認する(期限: 10/8)。期限切れが近いものがあれば入れ替えが必要だが、今回はまだ余裕がある想定。
TB1: 来期(10月開始)の一括契約更新の稟議書を作成する(期限: 10/20)。この稟議が承認されないと、主要取引先3社との契約が自動更新されず、10月末で契約が切れる。
TF12: 社内向けのPCキッティング手順のメモを更新する(期限: 10/7)。次の新規採用の情報システム側の準備に使う想定で、直近では使う予定が無い。
TA4: 給湯室の備え付けカレンダーを10月分にめくる(期限: 9/27)。誰かが気づいたときにめくっても実害はない。
TF5: 社用車の車検予約を入れる(期限: 10/6)。車検切れは10月末なので、今取らないと予約が埋まる可能性がある。
TB3: 監査法人向けの内部統制チェックリストを更新する(期限: 10/22)。放置すると、来月の監査で指摘事項になり、是正報告の追加対応が発生する。
TF2: 来週の部内会議の議事録フォーマットを整える(期限: 10/1)。フォーマットが無くても会議自体はできるが、記録の一貫性が崩れる。
TF10: 来月のシフト表のたたき台を作る(期限: 9/28)。現場から早めにたたき台が欲しいと言われており、遅れると現場の調整期間が短くなる。
TF4: 新入社員向けのオフィスツアー資料を更新する(期限: 10/5)。次の入社は10月中旬なので、多少遅れても個別案内で補える。
TF8: 取引先向けの年賀状の宛先リストを整理する(期限: 10/9)。印刷発注は11月なので、今回のリスト整理自体に強い緊急性は無い。
新規の会話2回とも、締切が近いだけで実害のない4件(TA1〜TA4)を最後方に置きました。締切は先でも重大な4件(TB1〜TB4)は上位です。「優先順位をつけて」としか言っていないのに、です。
- 1回目: TB1〜TB4は1〜5位・TA1〜TA4は17〜20位
- 2回目: TB1〜TB4は1・2・5・10位・TA1〜TA4は12〜15位
重大4件×軽い4件=16組の比較で、2回とも16組すべて重大側が先でした。
なぜ「RESULT:」の1行を義務付けたのか。AIの返答は理由の説明が長くなりがちです。機械で順位を読み取れる形を指定しないと、Pythonで自動的に突き合わせられません。
2. 同じ材料に「重要度も踏まえて」を足す
以下は今週抱えているタスクの一覧です。重要度も踏まえて優先順位をつけて並べ替えてください。並べ替えた理由を書いてもかまいませんが、最後に必ず「RESULT:」に続けてID(例: TA1)だけをカンマ区切りで並べた1行を書いてください。
TF1: 経費精算の月次締め作業(期限: 9/30)。今月分の精算が遅れると、来月の支払いに一部間に合わない可能性がある。
TA1: 会議室の予約リストを来月分に更新する(期限: 9/25)。来月分の会議は今のところ2件しか入っておらず、当日に手作業で調整しても支障はない。
TF6: 半期の交通費実績をまとめて上長に報告する(期限: 10/2)。半期のレビュー資料の一部で、遅れるとレビュー全体の準備が後ろ倒しになる。
TB2: 年末調整の案内文書を全社員へ配布する準備をする(期限: 10/15)。配布が遅れると、年末調整の回収期限に間に合わない社員が出て、給与処理全体が遅延する。
TF9: 社内アンケート(満足度調査)の集計フォームを作る(期限: 9/29)。来週の会議で速報を見せる予定があり、遅れると会議の議題が1つ欠ける。
TA3: 社内報に載せる雑談ネタを1本考えて総務に送る(期限: 9/26)。次号の締切はまだ先で、今回落としても差し替えの記事は他にある。
TF11: 倉庫の棚卸し立会いの日程調整メールを送る(期限: 10/4)。日程調整が遅れると、棚卸し自体の日程が月末に寄ってしまう。
TB4: 新しい経費精算システムの移行手順書を作る(期限: 10/25)。手順書が無いまま移行日を迎えると、全社員の経費精算が一時的に止まる。
TF3: 名刺の増刷を発注する(期限: 10/3)。在庫はあと20枚あり、すぐには困らない。
TA2: 備品棚の文房具の在庫をExcelに数える(期限: 9/26)。減っている様子はなく、先月の数字のままでも当面困らない。
TF7: オフィスの防災備蓄品の期限を確認する(期限: 10/8)。期限切れが近いものがあれば入れ替えが必要だが、今回はまだ余裕がある想定。
TB1: 来期(10月開始)の一括契約更新の稟議書を作成する(期限: 10/20)。この稟議が承認されないと、主要取引先3社との契約が自動更新されず、10月末で契約が切れる。
TF12: 社内向けのPCキッティング手順のメモを更新する(期限: 10/7)。次の新規採用の情報システム側の準備に使う想定で、直近では使う予定が無い。
TA4: 給湯室の備え付けカレンダーを10月分にめくる(期限: 9/27)。誰かが気づいたときにめくっても実害はない。
TF5: 社用車の車検予約を入れる(期限: 10/6)。車検切れは10月末なので、今取らないと予約が埋まる可能性がある。
TB3: 監査法人向けの内部統制チェックリストを更新する(期限: 10/22)。放置すると、来月の監査で指摘事項になり、是正報告の追加対応が発生する。
TF2: 来週の部内会議の議事録フォーマットを整える(期限: 10/1)。フォーマットが無くても会議自体はできるが、記録の一貫性が崩れる。
TF10: 来月のシフト表のたたき台を作る(期限: 9/28)。現場から早めにたたき台が欲しいと言われており、遅れると現場の調整期間が短くなる。
TF4: 新入社員向けのオフィスツアー資料を更新する(期限: 10/5)。次の入社は10月中旬なので、多少遅れても個別案内で補える。
TF8: 取引先向けの年賀状の宛先リストを整理する(期限: 10/9)。印刷発注は11月なので、今回のリスト整理自体に強い緊急性は無い。
材料は指示文1とまったく同じです。変えたのは「重要度も踏まえて」という7文字だけです。
結果は指示文1と一致しました。2回とも重大4件が軽い4件より必ず上(16組×2回=32組すべて)で、順位の並び自体も指示文1とほぼ同じでした。足した一言は、何も変えませんでした。
3. 別の材料(ネットショップ運営)でも同じ2本を試す
指示文はどちらも1文字も変えず、材料だけ差し替えます。今度は個人でネットショップを運営している設定です。同じ「締切近いが軽い4件」「締切先だが重大な4件」の構造を、別の仕事内容で作り直しました。
以下は今週抱えているタスクの一覧です。優先順位をつけて並べ替えてください。並べ替えた理由を書いてもかまいませんが、最後に必ず「RESULT:」に続けてID(例: SA1)だけをカンマ区切りで並べた1行を書いてください。
SF2: 返品対応中の1件について、返金処理を完了させる(期限: 9/29)。遅れるとお客様からの信頼を損ねる可能性がある。
SA1: ショップのトップページのバナー画像を1枚差し替える(期限: 9/25)。今のバナーでも支障はなく、来月の新商品まで今のままでも問題ない。
SF8: 来月分の広告予算の配分案を作る(期限: 10/2)。案が遅れると、広告の出稿開始が数日ずれ込む。
SB2: 特定商取引法に基づく表記の更新(住所変更の反映)を行う(期限: 10/18)。放置すると法令違反の状態が続き、最悪の場合サイトの停止指導を受ける可能性がある。
SF9: 破損していたラベルプリンターの修理を手配する(期限: 9/28)。予備機はあるが処理速度が落ちる。
SA3: お客様アンケートの自由記述を読んで気になった一文をメモする(期限: 9/26)。次の商品開発会議はまだ先で、今回メモしなくても他の材料で足りる。
SF11: 取引先からの見積依頼に回答する(期限: 10/4)。回答が遅れると先方が他社に発注する可能性がある。
SB4: 決済代行会社から届いた重要なシステム更新(対応しないと決済が止まる)の設定変更を行う(期限: 10/22)。対応しないと期日以降、ショップの決済機能そのものが停止する。
SF3: 新商品のページ用の写真を追加で撮る(期限: 10/3)。今あるページでも一応公開はできる。
SA2: 発送用の緩衝材の在庫を数えてメモする(期限: 9/26)。在庫はまだ十分にあり、数えるのが遅れても発送には影響しない。
SF7: 常連客向けのポイント制度の見直し案をまとめる(期限: 10/9)。次回の見直しはまだ先の予定で、今急ぐ理由は無い。
SB1: 主力商品の仕入れ先との来期単価交渉の資料を作る(期限: 10/20)。交渉が遅れて現行契約のまま自動更新されると、来期の仕入れ値が上がり、主力商品の利益率が大きく落ちる。
SF12: 倉庫内の棚の配置換えの計画を立てる(期限: 10/7)。次の繁忙期に向けた準備で、今すぐでなくてもよい。
SA4: 季節の挨拶文をショップのSNSに1本投稿する(期限: 9/27)。投稿が1日遅れても、フォロワーへの影響はほとんど無い。
SF5: メールマガジンのテンプレートを整理する(期限: 10/5)。今のテンプレートのままでも配信は続けられる。
SB3: 年末商戦向けの倉庫スペース増床の契約書を確認して返送する(期限: 10/25)。返送が遅れると増床の枠を他社に取られ、年末の在庫を置く場所が足りなくなる。
SF4: 配送業者との年末繁忙期の割増料金について確認する(期限: 10/6)。確認が遅れると年末の送料設定が間に合わなくなる可能性がある。
SF10: 来週の新商品告知の下書きを作る(期限: 10/1)。告知が遅れても発売日自体はずれない。
SF6: 在庫管理表の商品コードの表記ゆれを直す(期限: 10/8)。表記ゆれがあっても集計は手作業で補える。
SF1: 今月の売上と経費をまとめて記帳する(期限: 9/30)。記帳が遅れると、来月の資金繰り計画が立てにくくなる。
以下は今週抱えているタスクの一覧です。重要度も踏まえて優先順位をつけて並べ替えてください。並べ替えた理由を書いてもかまいませんが、最後に必ず「RESULT:」に続けてID(例: SA1)だけをカンマ区切りで並べた1行を書いてください。
SF2: 返品対応中の1件について、返金処理を完了させる(期限: 9/29)。遅れるとお客様からの信頼を損ねる可能性がある。
SA1: ショップのトップページのバナー画像を1枚差し替える(期限: 9/25)。今のバナーでも支障はなく、来月の新商品まで今のままでも問題ない。
SF8: 来月分の広告予算の配分案を作る(期限: 10/2)。案が遅れると、広告の出稿開始が数日ずれ込む。
SB2: 特定商取引法に基づく表記の更新(住所変更の反映)を行う(期限: 10/18)。放置すると法令違反の状態が続き、最悪の場合サイトの停止指導を受ける可能性がある。
SF9: 破損していたラベルプリンターの修理を手配する(期限: 9/28)。予備機はあるが処理速度が落ちる。
SA3: お客様アンケートの自由記述を読んで気になった一文をメモする(期限: 9/26)。次の商品開発会議はまだ先で、今回メモしなくても他の材料で足りる。
SF11: 取引先からの見積依頼に回答する(期限: 10/4)。回答が遅れると先方が他社に発注する可能性がある。
SB4: 決済代行会社から届いた重要なシステム更新(対応しないと決済が止まる)の設定変更を行う(期限: 10/22)。対応しないと期日以降、ショップの決済機能そのものが停止する。
SF3: 新商品のページ用の写真を追加で撮る(期限: 10/3)。今あるページでも一応公開はできる。
SA2: 発送用の緩衝材の在庫を数えてメモする(期限: 9/26)。在庫はまだ十分にあり、数えるのが遅れても発送には影響しない。
SF7: 常連客向けのポイント制度の見直し案をまとめる(期限: 10/9)。次回の見直しはまだ先の予定で、今急ぐ理由は無い。
SB1: 主力商品の仕入れ先との来期単価交渉の資料を作る(期限: 10/20)。交渉が遅れて現行契約のまま自動更新されると、来期の仕入れ値が上がり、主力商品の利益率が大きく落ちる。
SF12: 倉庫内の棚の配置換えの計画を立てる(期限: 10/7)。次の繁忙期に向けた準備で、今すぐでなくてもよい。
SA4: 季節の挨拶文をショップのSNSに1本投稿する(期限: 9/27)。投稿が1日遅れても、フォロワーへの影響はほとんど無い。
SF5: メールマガジンのテンプレートを整理する(期限: 10/5)。今のテンプレートのままでも配信は続けられる。
SB3: 年末商戦向けの倉庫スペース増床の契約書を確認して返送する(期限: 10/25)。返送が遅れると増床の枠を他社に取られ、年末の在庫を置く場所が足りなくなる。
SF4: 配送業者との年末繁忙期の割増料金について確認する(期限: 10/6)。確認が遅れると年末の送料設定が間に合わなくなる可能性がある。
SF10: 来週の新商品告知の下書きを作る(期限: 10/1)。告知が遅れても発売日自体はずれない。
SF6: 在庫管理表の商品コードの表記ゆれを直す(期限: 10/8)。表記ゆれがあっても集計は手作業で補える。
SF1: 今月の売上と経費をまとめて記帳する(期限: 9/30)。記帳が遅れると、来月の資金繰り計画が立てにくくなる。
業種が違っても、結果は変わりませんでした。2本の指示文とも、材料2回ずつ・合計4回とも、重大4件(SB1〜SB4)が軽い4件(SA1〜SA4)より必ず上位でした。16組×4回=64組すべてです。ここまでの材料A・Bを合わせると、理由の一文がある材料では、8回・128組の比較で逆転は1組もありません。
4. 理由の一文を消して、「重要度:高・中・低」のラベルだけにする
ここが本題です。材料Aと同じ20件・同じ締切を使いました。「なぜ重要か・なぜ軽微か」の理由の文だけを消し、「重要度: 高」「重要度: 中」「重要度: 低」というラベルに置き換えました。
以下は今週抱えているタスクの一覧です。優先順位をつけて並べ替えてください。並べ替えた理由を書いてもかまいませんが、最後に必ず「RESULT:」に続けてID(例: TA1)だけをカンマ区切りで並べた1行を書いてください。
TF1: 経費精算の月次締め作業(期限: 9/30・重要度: 中)
TA1: 会議室の予約リストを来月分に更新する(期限: 9/25・重要度: 低)
TF6: 半期の交通費実績をまとめて上長に報告する(期限: 10/2・重要度: 中)
TB2: 年末調整の案内文書を全社員へ配布する準備をする(期限: 10/15・重要度: 高)
TF9: 社内アンケート(満足度調査)の集計フォームを作る(期限: 9/29・重要度: 中)
TA3: 社内報に載せる雑談ネタを1本考えて総務に送る(期限: 9/26・重要度: 低)
TF11: 倉庫の棚卸し立会いの日程調整メールを送る(期限: 10/4・重要度: 中)
TB4: 新しい経費精算システムの移行手順書を作る(期限: 10/25・重要度: 高)
TF3: 名刺の増刷を発注する(期限: 10/3・重要度: 低)
TA2: 備品棚の文房具の在庫をExcelに数える(期限: 9/26・重要度: 低)
TF7: オフィスの防災備蓄品の期限を確認する(期限: 10/8・重要度: 低)
TB1: 来期(10月開始)の一括契約更新の稟議書を作成する(期限: 10/20・重要度: 高)
TF12: 社内向けのPCキッティング手順のメモを更新する(期限: 10/7・重要度: 低)
TA4: 給湯室の備え付けカレンダーを10月分にめくる(期限: 9/27・重要度: 低)
TF5: 社用車の車検予約を入れる(期限: 10/6・重要度: 中)
TB3: 監査法人向けの内部統制チェックリストを更新する(期限: 10/22・重要度: 高)
TF2: 来週の部内会議の議事録フォーマットを整える(期限: 10/1・重要度: 低)
TF10: 来月のシフト表のたたき台を作る(期限: 9/28・重要度: 中)
TF4: 新入社員向けのオフィスツアー資料を更新する(期限: 10/5・重要度: 低)
TF8: 取引先向けの年賀状の宛先リストを整理する(期限: 10/9・重要度: 低)
2回とも、締切が近い軽い4件(TA1〜TA4)が最上位に来て、重大な4件(TB1〜TB4)は中位から下位に落ちました。
- 1回目: TA1〜TA4は1・2・3・6位、TB1〜TB4は12・13・15・16位
- 2回目: TA1〜TA4は3・5・6・7位、TB1〜TB4は14・18・19・20位
16組×2回=32組すべてで、軽い側が先でした。指示文1・2で見た結果と、向きが完全に逆になりました。
同じ20件・同じ締切・同じ指示文でも、材料の書き方だけで上位と下位が入れ替わった。
5. ラベルだけの材料に「重要度も踏まえて」を足しても、直らない
以下は今週抱えているタスクの一覧です。重要度も踏まえて優先順位をつけて並べ替えてください。並べ替えた理由を書いてもかまいませんが、最後に必ず「RESULT:」に続けてID(例: TA1)だけをカンマ区切りで並べた1行を書いてください。
TF1: 経費精算の月次締め作業(期限: 9/30・重要度: 中)
TA1: 会議室の予約リストを来月分に更新する(期限: 9/25・重要度: 低)
TF6: 半期の交通費実績をまとめて上長に報告する(期限: 10/2・重要度: 中)
TB2: 年末調整の案内文書を全社員へ配布する準備をする(期限: 10/15・重要度: 高)
TF9: 社内アンケート(満足度調査)の集計フォームを作る(期限: 9/29・重要度: 中)
TA3: 社内報に載せる雑談ネタを1本考えて総務に送る(期限: 9/26・重要度: 低)
TF11: 倉庫の棚卸し立会いの日程調整メールを送る(期限: 10/4・重要度: 中)
TB4: 新しい経費精算システムの移行手順書を作る(期限: 10/25・重要度: 高)
TF3: 名刺の増刷を発注する(期限: 10/3・重要度: 低)
TA2: 備品棚の文房具の在庫をExcelに数える(期限: 9/26・重要度: 低)
TF7: オフィスの防災備蓄品の期限を確認する(期限: 10/8・重要度: 低)
TB1: 来期(10月開始)の一括契約更新の稟議書を作成する(期限: 10/20・重要度: 高)
TF12: 社内向けのPCキッティング手順のメモを更新する(期限: 10/7・重要度: 低)
TA4: 給湯室の備え付けカレンダーを10月分にめくる(期限: 9/27・重要度: 低)
TF5: 社用車の車検予約を入れる(期限: 10/6・重要度: 中)
TB3: 監査法人向けの内部統制チェックリストを更新する(期限: 10/22・重要度: 高)
TF2: 来週の部内会議の議事録フォーマットを整える(期限: 10/1・重要度: 低)
TF10: 来月のシフト表のたたき台を作る(期限: 9/28・重要度: 中)
TF4: 新入社員向けのオフィスツアー資料を更新する(期限: 10/5・重要度: 低)
TF8: 取引先向けの年賀状の宛先リストを整理する(期限: 10/9・重要度: 低)
「重要度も踏まえて」と明示しても、結果は変わりませんでした。2回とも、締切が近い軽い4件(TA1〜TA4)が1〜4位に来て、重大な4件(TB1〜TB4)は8〜11位でした。しかも2回とも、順位まで一字一句同じでした。理由の一文が無いと、指示文で「重要度も踏まえて」と念を押しても、締切の近さに負けます。
うまくいかないときの言い直し方
「重要度も踏まえて」と言っても、締切の近さに負ける
この記事の実測では、材料に「なぜ重要か」の理由が書かれていないかぎり、指示文をどれだけ強めても直りませんでした。効いたのは指示文ではなく、タスクの説明そのものに理由の一文を足すことです。指示文4・5を、理由つきの指示文1・2の書き方に戻すと、16組×8回で逆転ゼロという結果に戻りました。
自分の受信箱やToDoリストをAIに渡すときも同じです。「重要度:高」とだけ書いたタスクより、「これが遅れると何が起きるか」を一言添えたタスクのほうが、正しく優先されます。
理由の一文を、全部のタスクに書くのは大変
これは、この記事では試していません。重要度が高いタスクにだけ理由を書き、低いタスクはラベルのままにしたらどうなるかは未確認です。「高」だけに理由を足せば十分なのかも分かりません。確かめずに「一部だけでよい」とは書けないので、次に試すことの1つとして残します。
応用・次の一手
この記事は、「AIに優先順位を任せると締切に引っ張られる」という定説を、実際に試しに行った記録です。この材料・この回数では、答えは「引っ張られるかどうかは材料しだい」でした。
指示文の一言で結果が動かなかった点は、「重要です」を足しても見逃しは減らないと同じ構図です。あちらは念押しの一言が検出率を1つも動かさなかった実測でした。あちらは検査の指示、こちらは並べ替えの指示です。それでも「言葉を強めるより、材料の中身を変えるほうが効く」という結果は共通していました。
量そのものを扱った見張りの対象を100件に増やしてもボロが出ないかとは軸が違います。あちらは件数を増やしたときに何が壊れるかを見ています。この記事が動かしたのは件数ではなく、同じ20件の中での理由の有無です。
毎朝の受信箱の仕分けや、毎週のタスク整理をAIに自動でやらせているなら、タスクの説明文の書き方を見直してください。確認することは2つです。
- 「重要度: 高」のようなラベルだけで渡していないか
- 「これが遅れると何が起きるか」を一言添えられないか
この記事の結果どおりなら、それだけで並び順は変わります。